ガバデュエル

ガバガバガバナンス

スプライトイビルツイン構築論

皆さまこんにちは。イビルツイン愛好家のsenaです。

本日はスプライトを組み込んだ新生イビルツインデッキの紹介をしたいと思います。

 

1.【スプライト】とは?

2022年4月23日(土)に発売された最新ブースターパック「POWER OF THE ELEMENTS」に収録されたテーマです。

《アルバスの落胤》などが関連する烙印ストーリーに登場するテーマで、レベル2・ランク2・リンク2に特化したテーマとなっています。

カテゴリに属するカードとして、自分フィールドにレベル2かランク2(もしくはリンク2)がいれば手札から特殊召喚できる共通効果を持つ下級モンスターが5種類、ランク2・リンク2モンスターがそれぞれ1種類ずつ、魔法カードが3種類存在しています。

各カードについてざっと解説するこんな感じ

《スプライト・ブルー》

  • フィールドにレベル2かランク2がいたら手札からss
  • ss時、デッキから「スプライト」モンスターサーチ

《スプライト・ジェット》

  • フィールドにレベル2かランク2がいたら手札からss
  • 特殊召喚成功時、デッキから「スプライト」魔法罠サーチ

《スプライト・レッド》

  • フィールドにレベル2かリンク2がいたら手札からss
  • モンスター効果発動時、このカード以外のフィールドのレベル・ランク・リンク2モンスターをリリースして無効化

《スプライト・キャロット》

  • フィールドにレベル2かリンク2がいたら手札からss
  • 魔法罠カード発動時、このカード以外のフィールドのレベル・ランク・リンク2モンスターをリリースして無効化

《スプライト・ピクシーズ

  • フィールドにレベル2かランク2がいたら手札からss
  • 自分のレベル・ランク・リンク2モンスターの戦闘時、手札・フィールドのこのカードを墓地に送り、相手モンスターの攻撃力分攻守アップ

ギガンティック・スプライト》

  • リンク2をレベル2扱いでエクシーズ素材にできる
  • 融合・S・X・Lモンスターを素材にしている場合攻撃力2倍
  • 自分フィールドのX素材を1つ取り除き、デッキからレベル2モンスターをss。その後、お互いにレベル・ランク・リンク2しか特殊召喚できない

《スプライト・エルフ》

  • お互いのメインフェイズにレベル2・ランク2・リンク2モンスターを蘇生
  • リンク先に効果対象耐性を付与

《スプライト・スターター》

  • デッキから「スプライト」モンスターをss
  • デメリットとしてssしたモンスターの攻撃力分のLPを失い、そのターンの間レベル・ランク・リンク2しかss不可

《スプライト・スマッシャーズ》

  • 墓地の「スプライト」カードを除外して発動
  • 自分フィールドのレベル・ランク・リンク2モンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象に取らないで除外

《スプライト・ガンマ・バースト》

  • 自分フィールドのレベル・ランク・リンク2モンスターすべての攻守を1400アップ
  • 墓地から除外し、自分フィールドのレベル・ランク・リンク2モンスター1体の攻撃力を1400アップ

展開時に制約が発生するカードが《ギガンティック・スプライト》と《スプライト・スターター》の2枚のみなので、既存のレベル2テーマに混ぜて使うことを想定した設計家と思われます。

実際、発売直後から【ガエル】と組み合わせた【ガエルスプライト】が非常に高い成績を残しており、《餅カエル》や《鬼ガエル》などの規制が早くも危険視されています。

【イビルツイン】もレベル2・リンク2を中心としたテーマですので、スプライトの恩恵を受けることが出来ます。

 

2.【イビルツイン】に【スプライト】を混ぜる理由

2-1.手札誘発に対する耐性強化

【イビルツイン】を回したことのある方にとっては常識かと思いますが、【イビルツイン】は手札誘発が滅茶苦茶刺さります。

初動となる《Live☆Twinキスキル(リィラ)》に《灰流うらら》や《無限泡影》を打たれるだけでも厳しいですし、《Evil★Twinキスキル(リィラ)》の蘇生効果に《D.D.クロウ》や《屋敷わらし》を食らっても動きが止まります。最大の天敵《増殖するG》と《原始生命態ニビル》に至っては投げつけられた時点でほぼ投了レベル、というのがこれまでの常識でした。

しかし、【スプライト】を採用することでこれらの影響を以前よりも抑えることが可能になります。具体的には初動への《灰流うらら》や《無限泡影》、および展開後の《原始生命態ニビル》の着地を抑制可能になります。

2-2.盤面妨害数の安定

既存のイビルツインの最終盤面はだいたい《Evil★Twin'sトラブル・サニー》を出してエンドか、《Evil★Twinキスキル》《Evil★Twinリィラ》《I:Pマスカレーナ》を並べて相手ターンに《トロイメア・ユニコーン》等の妨害リンクモンスターをssするかが大半でしたが、この盤面は《ライトニング・ストーム》や【壊獣】モンスターに非常に弱いという弱点を持っていました。

【スプライト】を追加することで横展開がしやすくなり、《スプライト・レッド》や《スプライト・キャロット》による効果無効化が可能になりました。除去ばかりに偏っていて効果は素通しのパターンが多かったイビルツイン的にはかなりありがたい妨害札となっています。

 

3.【ガエルスプライト】との違いは?

ぶっちゃけた話をしてしまうと、あちらの方が確実に強いです。【ガエルスプライト】は単体だと《餅カエル》を立てる以上のパワーを持たない【ガエル】デッキを【スプライト】の力で安定させているデッキで、《鬼ガエル》を使いまわしてランク2の展開とフィールドに出した手札誘発等の回収を両立し、《餅カエル》を使いまわすことで2妨害を確保しつつ後続を回収するなどかなりインチキじみた動きが可能です。

【イビルツイン】への【スプライト】の採用も弱いわけではなく、十分環境で戦えるだけのスペックはあるのですが、【ガエル】の方がメタスぺース確保や初動パターンの多さという点で優れていると言わざるを得ません。(昔のカード特有の同名制限なしはやっぱ強い……)

【スプライトイビルツイン】の利点を挙げるとするなら、将来的に【スプライト】カードが規制されても影響が薄い点でしょうか。流石に《ギガンティック・スプライト》や《スプライト・エルフ》が禁止カード指定されると話は変わってきますが、《スプライト・ブルー》や《スプライト・ジェット》、《スプライト・スターター》がすべて制限カード指定を食らったとしても問題なく回せます。あくまで【イビルツイン】がデッキの軸ですしね(【イビルツイン】カードの規制はKONAMIがよっぽどイカレポンチじゃない限りあり得ないです)

 

4.デッキサンプル・採用理由

4-1.サンプルレシピ

モンスターカード23枚

  • Live☆Twinキスキル×3
  • Live☆Twinリィラ×3
  • Live☆Twinキスキル・フロスト×1
  • Live☆Twinリィラ・トリート×1
  • スプライト・ブルー×2
  • スプライト・ジェット×2
  • スプライト・レッド×1
  • スプライト・キャロット×1
  • D.D.クロウ×1
  • 増殖するG×3
  • 灰流うらら×3
  • 屋敷わらし×1
  • 幽鬼うさぎ×1

魔法カード14枚

  • 三戦の才×1
  • シークレット・パスフレーズ×3
  • 禁じられた一滴×2
  • スプライト・ガンマ・バースト×1
  • スプライト・スターター×1
  • 墓穴の指名者×2
  • 抹殺の指名者×1
  • Live☆Twinトラブルサン×3

罠カード3枚

  • 無限泡影×3

エクストラデッキ15枚

  • ギガンティック・スプライト×1
  • 神騎セイントレア×1
  • 天霆號アーゼウス×1
  • I:Pマスカレーナ×1
  • Evil★Twinキスキル×2
  • Evil★Twinリィラ×2
  • スプライト・エルフ×2
  • トロイメア・ユニコーン×1
  • Evil★Twin'sトラブル・サニー×3
  • 破械雙王神ライゴウ×1
4-2.【イビルツイン】の採用枚数について

このデッキの軸となるテーマなので初動カードはもちろん積めるだけ積みます。

下級・パスフレーズ・トラブルサンを各3枚、フロストとトリートを各1枚採用するいつものパターンです。

純構築の頃はパスフレーズのサーチ先候補として《Live☆Twinエントランス》を1枚採用していましたが、手札コストが必要なのに加えてギガンティック・スプライトに繋げないことや誘発貫通パターンとして各種下級スプライトもいることも踏まえ、今回の構築には不要と判断して構築から外しました。パスフレーズとトラブルサンのダブりパターンでの誘発貫通に不安を感じるのであれば1枚入れてもいいですが……

EXデッキのキスキルとリィラは以前までと同様2枚ずつの採用でよいでしょう。トラブルサニーは以前より出しにくくはなりましたが、マスカレーナから繋げにいくことも可能ですし、何よりイビルツインの強みの半分くらいはこいつが担っているので最低2は積みたいです。枠が作れるなら3入れてください

4-3.【スプライト】の採用枚数について

このデッキにおけるスプライトの役割はあくまで【イビルツイン】の補助です。【イビルツイン】カードが引けなければ結局大した展開ができないので、【イビルツイン】が引けなかった場合は汎用札での妨害でお茶を濁したいです。そのため、汎用札のスぺース確保のために採用枚数は最小限に、なおかつできるだけ手札に引き込める確率を上げる方向で考えました。

40枚デッキの初手の期待値で特定の初動札を1枚ちょうど引ける確率が最も高いのは7~8枚の時なので、イビルツイン初動に追加で出せる札であるブルー・ジェット・レッド・キャロット・スターターを合計で7枚になるように採用しました。

ブルーは当初3積みしていましたが、リクルート先がジェットレッドキャロットで最大でも5枚しかないこと、スターターとの役割重複を加味して2枚に減らしました。

ジェットは採用枚数かなり悩みましたが後続につながるのがブルーとこいつ経由のスターターだけなので2枚入れておきました。

レッドとキャロットは後続に繋がらないカードなので、ブルージェットスターターがまとめて規制食らわない限りは基本ピン採用でよいかと思います。

魔法カードの採用数はかなり悩ましい問題ではありますが、パターンの候補としては「スターター×2」か「スターターとガンマバースト1枚ずつ」のどちらかだと思います。ガンマバースト採用の利点としては、トラブルサニーからキスキル&リィラに分離後に使うことで合計8300打点となりキルラインの引き下げや相手の中型モンスターの突破に使えることですね。今までの【イビルツイン】は《トランスコード・トーカー》や《デコード・トーカー・エクステンド》でワンショット火力を補っていましたが、【スプライト】の加入でEXデッキの枠に余裕がなくなっているので割とアリな選択だと思います。

スマッシャーズは対象を取らない除外という点では強いのですが、代償としてフィールドのモンスター1体を除外してしまうのが重いため採用見送りました。

《スプライト・エルフ》は墓地からイビルツインやレッド、キャロットを蘇生してくれるのに加えてリンク先のモンスターに効果対象耐性を与える点が非常に強い反面、本体の耐性が皆無のため2枚投入しています。

ギガンティック・スプライト》は打点倍化効果で打点要員としても使えますが、打点要員としてはトラブルサニーの3300があるので不要と判断し、ニビルケア用の1枚採用に留めました。

4-4.その他汎用札の採用について

ぶっちゃけた話をすると環境次第な部分が大きいですが、一部PUして紹介します。

 

  • 《三戦の才》

手札誘発の多い環境を見越しての採用です。【ガエルスプライト】の流行により手札誘発が多いデッキが増えることが予想されるため、誘発を打たれた場合にハンデスや追加ドローを狙いやすいです。

相手依存度の高いカードでもあるのでピンでOK

  • 《禁じられた一滴》

名誉イビルツインカードの1枚。

過去にも何度か言及していますが、【イビルツイン】は効果コストで自分フィールドのモンスターや魔法を落としても損害が少なく、相手の妨害を貫通するのに非常に便利なこのカードは必須級です。

3枚は流石に重いので2でOKです。

  • 《D.D.クロウ》&《幽鬼うさぎ》

VSスプライトを想定した場合の1枚。

エルフの蘇生効果にチェーンして対象を除外することで蘇生を不発に終わらせるD.D.クロウ、ギガンティックの効果にチェーンしてギガンティック自体を不発にできるうさぎはどちらもスプライトに有効と判断しました。

  • 《屋敷わらし》

墓穴等のケア要員。墓地を多用する都合上墓穴はゲロ重なので防御札として。

最近のカードはしれっと効果範囲に墓地を含んでいるケースが多いので意外とそれ以外にも刺さる。他のカードとの兼ね合いで増減するが2枚までは入れてOK

  • 《神騎セイントレア》&《天霆號アーゼウス》

いつもの2軸アーゼウスセット。

《ダウナード・マジシャン》は枠の都合上カットしましたが、今回の構築ならライゴウか3枚目のサニーのどちらかと入れ替えで採用するのもOK。ダウナード経由するとニビルラインを超えるのは要注意。

  • 《破械雙王神ライゴウ》

正直に言うと半分趣味枠です。

とはいえ、緩い条件で出せる3000打点かつ1ターンに最大3枚破壊できる破壊力は魅力的なのでピン挿しくらいならありかと思います。マスカレーナで耐性付与しつつエルフのリンク先に出せるとカオスMAXと同等の耐性になり、対象耐性持ちのエルフを破壊で処理すると効果が起動するので非常にうまあじ

4-5.今回採用を見送ったカード

1枚初動からデスサイズによるEXロックをかけられます。ただ、今のOCG環境では【ふわんだりぃず】を筆頭にEXロックがそこまで有効でないデッキもいることや、デスサイズ起爆のためにリィラの1妨害を消費することも加味すると総合的な妨害数が増えないため採用を見送りました。

  • 【ガエル】カード各種

【イビルツイン】に入れる意味がないです。というかこいつらを入れるなら素直に【ガエルスプライト】にした方が絶対強い……

  • 《アクセスコード・トーカー》

おなじみ汎用リンク4。盤面掃除兼フィニッシャーとして優秀なカードであることには違いありませんし、以前までのイビルツインと違ってスプライトエルフによる蘇生で出した後のイビルツインの再展開も可能にはなっているので入れてもいいカードではありますが、今回はサニー3枚目とライゴウを優先しました。

入れるならこの2枚のどちらかと入れ替えになるかと思います

ロック性能の高いカードであることは確かですが、打点の低さも相まってイマイチ信頼性に欠けるカードなので選択枠です。入れ替えるならライゴウと交換かな……

 

5.展開例

最後に今回の構築における展開例をいくつか紹介します。

5-1.《Live☆Twinキスキル(リィラ)》1枚初動
  1. 《Live☆Twinキスキル(リィラ)》召喚。効果で相方をリクルート
  2. キスキルとリィラで《ギガンティック・スプライト》をX召喚
  3. ギガンティック・スプライト》の効果で《スプライト・ブルー》を特殊召喚(※この後、お互いにレベル・ランク・リンク2しかss不可)
  4. 《スプライト・ブルー》の効果で《スプライト・ジェット》をサーチ
  5. 《スプライト・ジェット》を自身の効果で特殊召喚
  6. 《スプライト・ジェット》の効果で《スプライト・スターター》をサーチ
  7. ブルーとギガンティックで《スプライト・エルフ》をL召喚
  8. 《スプライト・エルフ》の効果で墓地のキスキルを特殊召喚
  9. 《スプライト・スターター》で《スプライト・キャロット(レッド)》を特殊召喚
  10. キスキルとジェットで《Evil★Twinキスキル》をL召喚
  11. 《Evil★Twinキスキル》の効果でリィラを蘇生
  12. リィラとキスキルで《Evil★Twinリィラ》をL召喚
  13. 《Evil★Twinリィラ》の効果で《Evil★Twinキスキル》を蘇生(1ドロー)

最終盤面:《Evil★Twinキスキル》《Evil★Twinリィラ》《スプライト・エルフ》《スプライト・キャロット(レッド)》+手札5枚

 

5-2.《Live☆Twinキスキル(リィラ)》+《Live☆Twinリィラ・トリート(キスキル・フロスト)》2枚初動

※この2枚をそろえられるカード(《シークレット・パスフレーズ》などでもOK)

  1. 《Live☆Twinキスキル(リィラ)》召喚。効果で相方をリクルート
  2. 手札の《Live☆Twinリィラ・トリート(キスキル・フロスト)》を特殊召喚
  3. キスキルとリィラで《ギガンティック・スプライト》をX召喚(※この後、お互いにレベル・ランク・リンク2しかss不可)
  4. ギガンティック・スプライト》の効果で《スプライト・ブルー》特殊召喚
  5. 《スプライト・ブルー》の効果で《スプライト・ジェット》サーチ
  6. 《スプライト・ジェット》を自身の効果で特殊召喚
  7. 《スプライト・ジェット》の効果で《スプライト・スターター》サーチ
  8. ブルーとジェットで《I:Pマスカレーナ》をL召喚
  9. 《スプライト・スターター》を発動し、《スプライト・キャロット(レッド)》を特殊召喚
  10. マスカレーナとギガンティックで《スプライト・エルフ》をL召喚(エルフに効果破壊耐性)
  11. 《スプライト・エルフ》の効果で《I:Pマスカレーナ》を蘇生
  12. マスカレーナとキスキル・フロストで《Evil★Twinキスキル》をL召喚
  13. 《Evil★Twinキスキル》の効果でリィラ蘇生
  14. リィラとキスキルで《Evil★Twinリィラ》をL召喚
  15. 《Evil★Twinリィラ》の効果で《Evil★Twinキスキル》を蘇生(1ドロー)

最終盤面:《Evil★Twinキスキル》《Evil★Twinリィラ》《スプライト・エルフ(※効果破壊耐性)》《スプライト・キャロット(レッド)》+手札4枚+墓地マスカレーナ

 

5-3.《Live☆Twinキスキル(リィラ)》+《スプライト・ブルー》2枚初動
  1. 《Live☆Twinキスキル(リィラ)》召喚。効果で相方をリクルート
  2. 手札の《スプライト・ブルー》を特殊召喚
  3. 《スプライト・ブルー》の効果で《スプライト・ジェット》をサーチ
  4. ブルーとリィラで《ギガンティック・スプライト》をX召喚
  5. ギガンティック・スプライト》の効果で《スプライト・レッド》特殊召喚(※この後、お互いにレベル・ランク・リンク2しかss不可)
  6. 《スプライト・ジェット》を自身の効果で特殊召喚
  7. 《スプライト・ジェット》の効果で《スプライト・スターター》サーチ
  8. ギガンティックとジェットで《I:Pマスカレーナ》をL召喚
  9. 《スプライト・スターター》を発動し、《スプライト・キャロット》を特殊召喚
  10. マスカレーナとレッド(キャロット)で《スプライト・エルフ》をL召喚(エルフに効果破壊耐性)
  11. 《スプライト・エルフ》の効果で《I:Pマスカレーナ》を蘇生
  12. マスカレーナとキスキルで《Evil★Twinキスキル》をL召喚
  13. 《Evil★Twinキスキル》の効果でリィラ蘇生
  14. リィラとキスキルで《Evil★Twinリィラ》をL召喚
  15. 《Evil★Twinリィラ》の効果で《Evil★Twinキスキル》を蘇生(1ドロー)

最終盤面:《Evil★Twinキスキル》《Evil★Twinリィラ》《スプライト・エルフ(※効果破壊耐性)》《スプライト・キャロット(レッド)》+手札4枚+墓地《I:Pマスカレーナ》《スプライト・レッド(キャロット)》

 

6.最後に

【スプライト】の登場により一躍環境上位に躍り出たイビルツインですが、初期実装の頃から愛用していた身からするとやはりうれしいですね。

現状は【ガエルスプライト】が環境を席捲していることや【エクソシスター】のような相性の悪いデッキも環境上位に散見されるのでそれなりの成績に落ち着いている印象っですが、《餅カエル》等がもしも規制されたらまた環境が動くはずなのでその時の動向には注目したいところです。

【2022年2月シーズン】純構築イビルツインでようやくプラチナ1に到達した話【マスターデュエル】

お久しぶりの更新です。マスターデュエルが楽しすぎて生活に支障が出そうです。しばらく記事書かなかったのにアクセスが当時より伸びてるのはマスターデュエル効果を感じますね

さて、今回はタイトルの通りイビルツインでプラチナ1まで到達できたのでその構築の解説記事を書いていこうかと思います。

 

1. デッキレシピ

今回使用したレシピはこちらです

f:id:sena0920cs:20220226101127j:image

メインデッキ(41枚)

  • Live☆Twinキスキル×3
  • Live☆Twinキスキル・フロスト×2
  • Live☆Twinリィラ×3
  • Live☆Twinリィラ・トリート×1
  • ドロール&ロックバード×2
  • 増殖するG×3
  • 灰流うらら×3
  • 屋敷わらし×2
  • 強欲で貪欲な壺×2
  • シークレット・パスフレーズ×3
  • 禁じられた一滴×3
  • ツインツイスター×2
  • 墓穴の指名者×2
  • Live☆Twinエントランス×1
  • Live☆Twinトラブルサン×3
  • Evil★Twinチャレンジ×1
  • 拮抗勝負×3
  • 無限泡影×2

エクストラデッキ(15枚)

  • 神騎セイントレア×1
  • ダウナード・マジシャン×1
  • 天霆號アーゼウス×1
  • リンク・ディサイプル×1
  • リンク・ディヴォーティー×1
  • I:Pマスカレーナ×1
  • Evil★Twinキスキル×3
  • Evil★Twinリィラ×2
  • トロイメア・ユニコーン×1
  • トロイメア・グリフォン×1
  • 破械雙王神ライゴウ×1
  • 双穹の騎士アストラム×1

 

【イビルツイン】パーツは例によって初動13枚+フロスト2トリート1の16枚を展開パーツとして採用しているのですが、盤面のリカバリー用にEvil★Twinチャレンジをピン刺ししています。先攻展開で使わないので一見無駄に見えますが、増Gで止まらざるを得なかった時の保険などに使えるので1枚挿しとくと安心です。

手札誘発はいつも通りうららGを3枚ずつと墓穴除けにわらし、VFD対策の起点になる無限泡影、相手にGを通されたりこちらのGが通らなかった時の対策としてドロバを採用しました。

ちなみに見れば分かると思いますがニビルのケアは一切していません(詳しくは後述)

 

その他汎用カードは苦手な相手でありなおかつ数もそれなりに多いエルドリッチをメインの仮想敵に置きつつ、LL鉄獣のような先攻展開系デッキに対して後攻からでも盤面を返せる札を優先して採用しています。ライストやサンボル、羽根箒を採用せず拮抗勝負を採用していますが、これにもちゃんと理由はあります。

1つ目に「王宮の勅命+スキルドレイン」のような構えを取られた場合でも返せる札が必要であるところ。ライストやサンボルなどは全て勅命を張られた時点で撃てなくなるので後攻札としてはリスクが高いです。

2つ目に相手ターンであっても手札から使えるところ。トラブルサン以外の魔法罠は基本的に使い切りのカードかそもそも伏せる必要のないカードしか採用していないですし、トラブルサンも1枚程度なら自分で割れるので関係ないです。唯一例外的にバニラしか出てこない状況に相対した場合は無限泡影や一滴が発動できずにジリ貧になりますが……

3つ目に破壊ではなく裏側除外かつ相手に除外するカードを選ばせるため再利用が困難であり、破壊耐性持ちすら貫通できるところ(流石に完全耐性持ちを除外するような奇特な人はそうそういないですが)。特に今回仮想敵に設定しているエルドは自身の効果で出てくると破壊耐性がつく上、罠を破壊しても墓地効果でリソース補充されてしまうため、ライストでバック処理してもリソース差を埋めきれずに押し切られてしまうことがままありますが、除外なら耐性貫通と相手のリソース確保を一緒に妨害できて一石二鳥です。1枚は何か残されてしまいますが、1枚だけならリィラなりなんなりで処理できますし、効果破壊耐性持ちでも単品なら一滴や泡影で無効化してやればOKなのでどうとでもなります。

 

エクストラデッキは特に語るようなところはありませんが、強いて言うならアクセスコードは不採用です。

  1. 盤面捲り要員はアーゼウスと役割が被る
  2. サイバース族なので出しづらい
  3. 打点要員としてはアストラムの方が硬く、相手ターンに出しても機能する
  4. 無限泡影やエフェクト・ヴェーラーで機能停止する

あたりが不採用理由ですね。ごく稀に欲しくなるケースもあるにはありますが基本レアケなので無視しています。

 

2. ニビルケア(抹殺の指名者)について

イビルツインの天敵であるニビルですが、先ほど述べた通り今回の構築では一切ケアしていません。天敵のケアをしないとか舐めプか?と思われるかもしれませんがこれにもちゃんと理由はあります。

マスターデュエル環境でもニビルを積んでいるデッキはいないわけではないのですが、積んでも1枚のパターンが多く、2枚以上積んでいることは少ないため、その時は「今回は運が悪かったんだな」と割り切ることにしています。

そもそもの話、イビルツインはサベージやウーサのような手札のモンスター効果発動を無効にできるカードを展開の過程で出せないので、ニビルをケアしたい場合の選択肢は抹殺の指名者か禁止令くらいしかありません。汎用性や拮抗勝負の採用まで考えると抹殺の指名者一択です。

しかし、抹殺の指名者を入れる場合は自分もニビルを採用し、なおかつニビルがデッキから消えないような構築にしないといけないわけです。つまり貴重な2ドローソースである強欲で貪欲な壺が使えません。さほど飛んでくる確率が高くないニビル1枚を見るためだけに抹殺の指名者込みで3〜5枠食われてドロソも減るのはコスパが悪いです。イビルツインは展開時にライブツイン以外をあまり場に置きたくないので手札に来てしまったニビルを後攻時に投げることも少ないですし(先攻時はEvil★Twinの蘇生効果→ニビルでチェーンを組めば使えますが)。

また、抹殺は手札誘発や採用率の高い魔法罠こそ止められますが、相手の展開札本体にはミラーマッチでもない限り触れることができません。うららG墓穴あたりは大体のデッキが採用していますが、一滴はチェーン不可になるパターンが多いですし、それ以外は積んでいるかどうかすらわかりません。これはシングル戦一発勝負でサイドチェンジのないマスターデュエルにおいては正直弱いと考えています。

マッチ戦だと強いんですけどね、抹殺……(先攻側の勅命発動に抹殺で勅命宣言してチェーンして無効化する無法プレイとか)

 

3. vs環境デッキの有利不利

【宣告者ドライトロンの場合】

先攻を取られた場合はアルデクの着地と朱光のサーチを何としてでも止めないと勝ち目はありません。アルデクだけなら一滴で対処できますが、十中八九イーバで持ってきた朱光が手札にあるので、どちらにせよLive☆Twinの召喚時効果を潰されてThe ENDです。一滴と墓穴が両方引けていればギリギリ勝ち筋はありますが、かなり細いですね

先攻をとれた場合はどうとでもなるので大凡五分五分くらいですかね。基本的に不利対面と言って問題ないです。というか先攻の宣告者ドライトロンに安定して勝てるデッキは私も知りたいくらいです。

 

【鉄獣戦線の場合】

LL型か十二獣型かによっても変わりますが、LL型は巨神鳥を出してこない限り基本的に魔法罠に弱いですし、増Gが通れば止まるので割と狩れます。十二獣は盤面妨害数こそLLより少ないですが、エクシーズがほぼ止められない上にシュライグが抗戦で飛んでくるので妨害箇所の見極めを間違えると勝てません。

LL型なら6:4〜7:3で有利、十二獣型ならほぼ五分〜微不利と言ったところでしょうか

 

【電脳堺の場合】

先攻VFDされるともちろん詰みますし、拮抗がVFDに通っても電脳堺は裏側除外されたカードをデッキに戻す手段を有しているのであまり意味がありません。先攻を取れたならVFDの着地はそう簡単にはできないはずですが、仙々をはじめ厄介なモンスターは他にも多数いるので正直あまり得意な相手ではないです。ただ、採用している手札誘発はどれもしっかり刺さるカードなので、手札誘発の引き具合次第で勝ち負けがかなりはっきり分かれるかと思います。後攻時は3:7で不利、先攻時は4:6〜5:5で微不利くらいかと。

 

【エルドリッチ】

今回仮想敵に見据えた相手です。無限泡影が実質腐りますが、相手の開いた永続罠の対面に伏せてエルドに当てることで1ターンだけ効果を無効化できますし、禁じられた一滴はエルドの打点を下げつつスキドレ下でもリィラの破壊効果を通すことができます。拮抗勝負とツイツイも積んでいるのでバック処理しやすくなっており、元々不利なマッチではあるはずですが、それでも先攻時6:4〜7:3、後攻時5:5〜6:4くらいで見れているはず……

 

4. 最後に

トラブルサニーという激つよエースカードが未実装なので現状イビルツインというよりはリンクGSみたいな盤面になりがちですが、メインデッキ構築の自由度が高く、採用するカード次第では環境上位相手でも立ち回れるのがイビルツインの本来の強みでもあります。

汎用カードを多数使用する都合上どうしてもデッキ作成コストは高いのですが、一度作ってしまえば他のデッキにも流用できるパーツが多いので私的にはイチオシのテーマとなっております。今回の記事を機にイビルツインの魅力を知っていただければ幸いです。

 

 

???「チャレンジ成功!」

???「…『☆』もよろしく」

閃刀タッチ式誘発型欲張り50イビルツインのすゝめ

こんにちは。senaです。

今回も私の最推しテーマイビルツインについて語っていこうと思います。

今回紹介する構築は名付けて

【閃刀タッチ式誘発型欲張り50イビルツイン】

です(ネーミングセンス?ないよそんなの)

 

1. イビルツインの初動多すぎ問題

デッキビルドパック-ジェネシスインパクターズ-発売から約一年、ずっとイビルツインデッキを回していて思うのですが、初動がやたらダブることが多くないですか?私は最近非常に気になっています。

パスフレーズやエントランス、トラブルサンが下級と一緒に来る分には誘発貫通の観点から言っても別に問題ないのですが、下級Live☆Twinが複数手札に来た場合、単純にダブった分だけ妨害の質が下がるんですよね。初動が増えすぎるのも考えものだなぁと……初動が足りないデッキからすれば贅沢な悩みではあるんですが。

最近はイビルツインデッキのドローソース、初動、妨害のバランスについて日々模索・迷走しています。今新しく欲しいテーマもあまりないですし。

実際相剣は組もうか悩んだ時期もありましたがEXが高すぎたので止めました。エクソシスターはちょっと気になってるけどこれもどうせ高いだろうし、ドレミコードもノーマルは集めたけど光物があまり値下がりしてなくて組む気しないですし、年末にアルバスストラク出るし……ゴニョゴニョ

 

失礼、話が逸れました。イビルツインの強みは初動の多さにあると言っても過言ではありませんが、結局のところバランスが重要なんですよね。

現在は下級Live☆Twinとパスフレーズ、トラブルサンが各3枚、エントランスが1〜2枚の13〜14枚体制がメジャーかと思います(私の構築もそうでした)。今回はこれをベースにデッキの総枚数を増やすことで初動率を調整しようと思います。

なぜ初動を直接減らさずにデッキ枚数を増やすのかというと、確率論的には初動枚数を減らすよりはデッキ総数を増やした方が初動確率の減少が緩やかで自由枠が多く取れるためです。

[参考①初動14枚体制で初動を引ける確率]

40枚デッキの場合……90%

50枚デッキの場合……82%(自由枠+10)

60枚デッキの場合……74%(自由枠+20)

※小数点以下切り捨て

[参考②40枚デッキで初動を引ける確率]

初動14枚の場合……90%

初動12枚の場合……85%(自由枠+2)

初動9枚の場合……74%(自由枠+5)

※小数点以下切り捨て

デッキ枚数を増やすと初動以外の目当てのカードが引ける確率まで下がるやん!と思うかもしれませんが、イビルツインに限って言えばドローギミックが豊富なので案外そうでもないと考えています。

総枚数が増えることで予備の初動が飛ぶ心配をあまりせずに強貪を打てますし、空いた枠にもドローソースを突っ込めるので、結果的にはそこまで大きな差は出ません。

むしろ、枠が広がった分妨害札をサイド込みで積みやすくなり、1ターンにできる妨害の幅を広げやすくなったと言えるかもしれません。

理論上は60枚構築(初動率74%)でも大体3〜4試合に1回程度の事故率なので十分回せますが、イビルツインというテーマは安定感の高さが売りでもあるため、今回は45〜50枚(初動率82〜86%)くらいを目安に考えていきます。枠を増やしたことで空いたスロットに何を入れるかが問題になってきますが、現在私が検討しているのは以下の3種類。

①初動を妨害に変換できるギミック

  • 例:《スモール・ワールド》

②ドローソース

  • 例:《三戦の才》など

③妨害札

  • 例:《幽鬼うさぎ》など

 

2-1. 初動を妨害に変換できるギミック

わざわざ章分けしましたが、《スモール・ワールド》の採用について。基本はダブついて余った初動札の変換に使用します。イビルツインの場合、初動札である下級Live☆Twinのステータスは光/闇属性、サイバース族、レベル2、ATK500/DEF0というステータスなので、ここから何に変換できるかを考えてみましょう。

まず、キスキルからの変換では、光属性繋がりで【アーティファクト】モンスターや《原始生命態ニビル》、《幽鬼うさぎ》等幅が広い中継点を持ちます。これらを経由することで《エフェクト・ヴェーラー》や【PSYフレーム】モンスターがサーチ可能で、また、経由点に使えるモンスター同士も相互でサーチ可能な範囲が広いため、大抵の光属性手札誘発に変換可能です。

一方リィラは守備ステ繋がりで《エフェクト・ヴェーラー》を経由点にすることが多いですが、ヴェーラーのステータスがとにかく優秀です。《幽鬼うさぎ》を除く手札誘発娘や《トークンコレクター》、キスキルの経由点にもなっていた光属性の各種手札誘発モンスターにアクセス可能です。

もちろん変換先である手札誘発からの逆変換も可能なので、初動が引けてない場合に誘発札を変換することで実質的な準初動札としても活用可能です。

 

2-2. ドローソース

基本採用は以下2種。ここにイビルツインギミックによるドローや増殖するGなどを足すことで常に手札を潤沢な状態に保つことが勝利への鍵となります。

《強欲で貪欲な壺》は一番採用しやすいドローソースです。コストで10枚除外する時にキーカードが消し飛ぶ危険があるカードですが、デッキ枚数を増やすことによりこのリスクを低減できますし、元々展開初動以外はほぼ全部自由枠のイビルツイン的には飛んで困るカードは少ないです。40枚ピッタリの構築だと3枚積んでも2枚目以降の使い所がないので2枚で十分ですが、45枚以上の構築なら3積んでも問題ないでしょう。

《三戦の才》はサブで起用するドローソースです。相手のモンスター効果が発動していないと使えないのでいつでも使えるわけではありませんが、イビルツインは誘発を打たれやすいデッキなので比較的発動条件を満たしやすいです。手札が足りている場面であればコントロール奪取かピーピングハンデスが選択できる点も◎。

また、イビルツインデッキとしては優先度は低いものの、今回は閃刀カードの出張も考えています。《閃刀起動-エンゲージ》は閃刀カードサーチ+条件付きで1ドローできる魔法カードですが、メインモンスターゾーンが空でないと発動できない制約があるものの、イビルツインはリンク召喚でメインモンスターゾーンを開ける動きをしやすいので、発動できる機会が意外と多いです。

ホーネットビットでハヤテ経由後にカガリを出すことで任意の閃刀魔法サーチができますし、サーチ先の閃刀魔法は妨害力の高いカードが揃っているため、妨害力の底上げにもなります。特に召喚制限等がつかないため、イビルツインの動きを阻害しにくいのも好印象。

サーチ先ですが、ホーネットビットとウィドウアンカーは定番として、相手の墓地に干渉できるシャークキャノンやモンスターに耐性を付与できるイーグルブースター、単純に両面破壊が狙えるアフターバーナーあたりを入れると良いと思います。

 

2-3. 妨害札

相手ターンにドローする機会が多いため、必然的に手札誘発や自分ターンに引いても伏せずに使える速攻魔法カードのバリューが高くなる傾向にあります。もちろん罠カードを採用すること自体は全然アリですが、特に後攻時の妨害を考えた場合、優先度は手札誘発>速攻魔法>魔法・罠で良いと思います。

手札誘発は、定番の《灰流うらら》《増殖するG》を軸に《屋敷わらし》や《エフェクト・ヴェーラー》、《原始生命態ニビル》あたりの採用率の高いカードはもちろん、環境に応じて柔軟に構築を変えられます。最近は《幽鬼うさぎ》や【アーティファクト】系が刺さりやすい環境ですが、イビルツインの妨害範囲を考えると《D.D.クロウ》や《スカルマイスター》の採用もアリですし、【相剣】へのメタで《トークンコレクター》の採用も一考の余地があります。

魔法カードは《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》《禁じられた一滴》の3種が基本になると思います。《エネミー・コントローラー》などのコントロール奪取カードも検討の余地有りですが、効果を直接封じられるという点では指名者一滴に軍配が上がります。

罠カードを採用する場合は《強制脱出装置》《激流葬》《大捕り物》《神の宣告/通告》などの発動に制約が少ない&イビルツインのギミックでは賄えない範囲へ対応できるカードが候補になってくるかと思います。

なお、《D-HEROデストロイ・フェニックスガイ》を利用する汎用出張ギミック(通称デストロイギミック)の採用も一度考えましたが採用するメリットに対してデメリットが釣り合わないように感じたため、採用していません。以下長文ですが考察。

[デストロイ採用のメリット]

①1枚初動かつ最速4手で出せる(ニビルに引っかからない)
②デストロイのカードパワーがそこそこ高い
③素材に使ったHEROでアドが取れる

[デストロイ採用のデメリット]

①素引きゴミが増える

②《強欲で貪欲な壺》等が採用できない

特殊召喚制限の影響

イビルツインはメインギミック内では1妨害しか用意できない反面、自由枠の広さとドローギミックの積みやすさを生かして汎用妨害札を引く能力に長けたテーマです。出来ることならば初動札の重複すらも極力避けたいですし、素引きした時に初動にも妨害にもならずドローソースでもないコンボ前提のカードははっきり言って邪魔です。

また、イビルツインギミックを使わずに妨害の圧を高めるためにもドロソが必要になりますが、イビルツインで最も採用しやすい《強欲で貪欲な壺》だと融合素材が1枚でも飛んでしまった瞬間に残りのパーツが何の役にも立たなくなるため、採用できません。

代替手段として《金満で謙虚な壺》や《三戦の才》《貪欲な壺》と言った選択肢はありますが、前者はEXデッキのスロット数に余裕がない上に他のドローギミックが使えなくなるのでイビルツインでは採用できず、後者は発動条件の問題でメインのドローソースとしてカウントすることは難しいです。《強欲で金満な壺》は金謙と同様の問題を抱える上、EX依存度120%のイビルツインではメインギミックを吹き飛ばす危険がある時点で論外。とにかくイビルツイン側の求めているものと噛み合いが悪いです。

そして、ここまでのデメリットを許容してもなお、3つ目のデメリットである召喚制約問題が残ります。

そもそもの話、《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》を利用した融合ギミックの強みは、

①メインギミックのついでに用意できる

②デッキ融合を前提とすることでパーツ枚数を最小限まで減らせる

以上の2点にあります。過去に猛威を振るった【○○ドラグーン】系のデッキが典型的ですが、メインギミックを回した後に余ったモンスターでアナコンダを召喚することで実質1妨害を追加できる点が強みでした。ドラグーンの場合、ドラグーンが下手なエースより強いせいであちらが優先される場面もありましたが。

そしてこれはイビルツインのデストロイギミック採用には当てはまりません。イビルツイン側のギミックを回すとデストロイギミックが起動できず、デストロイギミックを回すとイビルツインギミックが起動できないためです。

仮に採用した場合、基本的には《Evil★Twin'sトラブル・サニー》か《D-HEROデストロイ・フェニックスガイ》の2択の最終盤面を目指すことになりますが、どちらも1妨害盤面には変わりないですし、『破壊する対象を取らない』『完全フリーチェーンである』以外はイビルツインギミックの方が優れています(イビルツインギミックはフリチェ発動のトラブルサニーの分離からリィラの破壊効果起動にラグがあるので厳密的には完全フリーチェーンではない)

まず、イビルツインギミックはトラブルサニー召喚までの過程でキスキルによる1ドローorリィラによる1破壊のどちらかはほぼ間違いなく入り、相手ターンにトラブルサニーをリリースしてリィラの破壊効果を起動する際にもキスキルの1ドローが入ります。《Live☆Twinキスキル・フロスト》によるドロー効果まで適用できれば、展開後にテーマギミックだけで最大3ドローが可能です。

このドローで手札誘発を引ければ妨害数が単純に増えますし、他のドローソースまで加味すれば更に妨害を増やすことも可能です。現実的には4枚も5枚も連続で妨害札を引ける場面はそう多くありませんが、妨害が引けなかった≒展開初動かドロソは握れているので、仮に盤面を捲られたとしても相手の妨害が強固でない限りは再展開して仕切り直しが可能です。

ちなみに、先攻でデストロイギミックを回した場合、墓地に残るモンスターはアナコンダを出すために利用した下級Live☆Twin2枚とデストロイの融合素材のHERO2枚です。デストロイギミックで採用率の高いHEROモンスターはディバインダッシュディナイアルディアボリックBloo-Dあたりですが、どれもイビルツインとイマイチ噛み合いません。

ダッシュガイは盤面が埋まっていると下級のリクル効果が使えず、手札誘発の多いイビルツイン視点ではそこまで嬉しい効果ではないですし、ディバインガイは手札が枯れていないと効果を起動できないため、ドローギミックが多いイビルツインとの相性はイマイチ(枯れた時に補充できるという意味でなしではないですが)。実質リンク素材を1枚増やせるディアボリックガイは上級モンスターかつ準制限カードで素引きした瞬間完全に腐ることも考えると結局差し引きマイナス、Bloo-Dは手札に来ても召喚できればフィールド効果自体は強力ですが召喚条件が重いですし墓地に送る旨味も大してありません。

以上のような考えから、私はイビルツインデッキにデストロイギミックは不要と判断しました。

 

3. デッキ完成

こうした紆余曲折を経て、迷走を重ねた末にできたデッキがこちらです。

f:id:sena0920cs:20210823210418j:image

初動14枚(準初動込みで15枚)の総デッキ枚数50枚、初動率82%の安定感を保ちつつ、搭載できる妨害の種類を増やしました。

追加ギミックとして閃刀ギミックを出張させており、デッキ圧縮と妨害力の向上を目指しています。

 

3-1. 初動・誘発ケア札解説

《Live☆Twinリィラ》×3

デッキのスターター役①。フロストをリクルートすればドロー枚数が増やせるので初動としての優先度はキスキルより上。3積み安定。

《Live☆Twinキスキル》×3

デッキのスターター役②。リクルート先があまり強くないので初動を減らす調整をする場合はこことエントランスを減らしてフロストを増やします。今回は3積み。

《シークレット・パスフレーズ》×3

イビルツイン関連魔法罠全般サーチ。初動フォローできるトラブルサンとエントランスのどちらにもアクセス可能で、今回は採用していないイビルツイン罠のサーチにも対応。当然3積み。

《Live☆Twinトラブルサン》×3

Live☆Twinモンスター万能サーチ。初動が引けていない場合は初動を、うらら等の妨害を受けた場合はフロストトリートをサーチすることで展開を続行可能。増Gは指名者かうらら握れなかったら諦めましょう

《Live☆Twinエントランス》×2

コスト1枚でLive☆Twinをリクルートする速攻魔法。発動後にイビルツインモンスターしかEXから出せなくなる制約がつくので、イビルツイン以外を展開したい場合は先にしておく必要アリ。初動に限って言えば今回の構築はほぼほぼ何も考えずトラブルサニーに向かうのであまりこの制約は問題にはならず、誘発貫通の選択肢にもなるので2積み。

《Live☆Twinキスキル・フロスト》×2

リィラからリクルート可能なドローソース。相手のサーチに反応してドローするので1手遅れるものの、現代遊戯王で1度しかサーチしないデッキは稀なので問題なし。このカードが手札にあればリィラの効果が消されてもリンク召喚へと繋げられるため、うらら泡影ヴェーラー対策にも。初動にはならないので2積み

《Live☆Twinリィラ・トリート》×1

キスキルフロストの対になるカード。固有効果はイビルツインモンスターの戦闘後の打点デバフなので使いどころは少ないものの、単純な誘発貫通枠として欲しい。とはいえ2枚以上あってもあまり意味はないのでピン採用。

《スモール・ワールド》×1

準初動札。手札で余った初動札を手札誘発に変換するために入れていますが、初動が1枚も引けなかった時の保険としても使えるので準初動として扱っています。複数採用してダブってもあまり美味しくないのでピン採用でOK。

 

3-2. ドローソース解説

実質2ドロー相当になるものを採用。

《強欲で貪欲な壺》×3

メインドローソースです。50枚構築で目当てのカードを引ける確率が40枚の時よりも若干下がり、2枚目以降の強貪にも意味が出てくるので3積み。発動条件が特にない2ドロー札は貴重です。

《三戦の才》×2

サブドローソース。上述した通り、相手の行動に依存する部分があるため、これをメインのドロソに考えるのは厳しいですが、イビルツインの誘発ヒット率を加味すると採用しても問題ないと思います。枚数は2枚で十分でしょう。

《閃刀起動-エンゲージ》×2(※準制限カード

妨害サーチ兼第三のドローソース。効果無効&コントロール奪取のウィドウアンカー、実質1500バーン&閃刀魔法サルベージのホーネットビット、サーチできるD.D.クロウことシャークキャノン等の妨害札をサーチしつつ、墓地魔法3枚以上で1ドローがついてくるので実質2ドロー。頻度としては高くないものの、強貪でサーチ先が全て潰れると発動できなくなるのがネック。2積み。

 

3-3. 妨害札解説

方向性としては妨害の「数」を重視し、手札でダブつくことが少なくなるように。カードの効果でカードを引けるシーンが多いため、引いたターンに手札から発動できる手札誘発モンスターや自分のターンに引いても即発動できる速攻魔法を優先しています。そのため、罠カードはサイドを除いてほとんど入れていません。

《灰流うらら》×3

お ま た せ

い つ も の

現代遊戯王で入れない理由がほとんどない。3積み

《増殖するG》×3

手札誘発増やすのにも使える黒いやつ。相手に投げられると発狂するカードでもある。指名者で飛ばしたりもするので3積み安定

《屋敷わらし》×1

相手に握られてたら発狂する札その②。指名者で飛ばすか相手の墓穴を止めるのが仕事。妨害択をバラけさせる意図もあり今回はピン採用だが2枚までなら入れてもOK

《原始生命態ニビル》×1

人類悪であり必要悪。こいつがいるおかげで環境が低速化してる部分はあるので必要な反面、イビルツインの基本展開は全部こいつの発動ラインを超えるので天敵でもある。イビルツインの性質上場に出た本体が邪魔になるので手札から投げることはあまりなく、基本は相手に投げられた時に指名者で飛ばす目的で採用。メイン1サイド1の計2枚

《エフェクト・ヴェーラー》×2

最近再評価路線にある手札誘発。最近は環境の低速化に伴って環境デッキの多様化が進んでおり、こいつが刺さるデッキに当たる確率が相対的に増えてきている。更に、スモールワールドでの経由点としても利便性が高いため採用。3枚積んでも良いが手札誘発として使えるのは相手メインだけなので2枚。

《幽鬼うさぎ》×1

個人的に再評価路線にあるカード。効果そのものは止められないものの、効果発動にチェーンして対象を取らずに破壊できるため、刺さる場面は意外と多い。とはいえ、無効系妨害の方が優先度は高いのでピン採用。

《D.D.クロウ》×1

実質第二の屋敷わらし。チェーンの組まれ方次第では墓地起動効果を止められない点でスカルマイスター等に劣るものの、対象を取る蘇生効果などを妨害できるのが強み。イビルツイン視点で打たれて困るカードでもあるので、指名者で飛ばすこともある。ピン採用。

《墓穴の指名者》×2(※準制限カード

相手の手札誘発に対する対策札。特にイビルツインは誘発を食らいやすいので必須。2枚。

《抹殺の指名者》×2

第二の墓穴。モンスター以外も止められる点が強み。3積むと手札でダブって邪魔だったりするので2枚でOK

《禁じられた一滴》×2

名誉イビルツイン魔法。トラブルサンやリンクの片割れなど、発動コストで墓地に送るカードに事欠かず、ドロー手段も多いイビルツインとの相性は抜群。3積んでもよいが手札でダブることが増えるので2でOK。

《閃刀機-ウィドウ・アンカー》×2(※準制限カード

効果無効&コントロール一時変更できる速攻魔法であり、エンゲージのサーチ先候補。墓地魔法3枚がなくとも実質完全フリーチェーンのヴェーラーとしても使える上、使用にターン制限がないため妨害としての質が高い。閃刀魔法に共通する点として、発動条件があることには注意が必要。

《閃刀機-ホーネット・ビット》×1(※制限カード

閃刀姫トークンを出すだけのカード。このカード単品では妨害力は皆無だが、トークンからハヤテをリンク召喚して1500ダメージを与えつつ墓地に任意の閃刀魔法を送り、メイン2にハヤテを素材にカガリをリンク召喚することで擬似的な妨害札サーチとして機能する。

《閃刀機-シャーク・キャノン》×1

相手の墓地のモンスターを除外or自分フィールドに特殊召喚するカード。相手の蘇生効果にチェーンして蘇生を不発にできる点ではD.D.クロウなどと同じ役割。ピン採用でOK

《無限泡影》×3

第二のヴェーラー枠。自分フィールドにカードがない状況に限り手札誘発としても使えるのが利点。環境次第で枚数変動するものの現環境なら3積みでも良いかと。要調整枠

 

3-4. エクストラデッキ解説

《神騎セイントレア》《ダウナード・マジシャン》《天霆號アーゼウス》各1

お馴染み☆2軸アーゼウスセット。後攻の捲り要員筆頭。この規模で盤面を荒らせるギミックがイビルツインにはなく、また、特殊召喚制約が追加されないため、優先して採用すべき。アーゼウスが除去されてもエントランスがあればイビルツイン展開に移行可能

《Evil★Twinキスキル》《Evil★Twinリィラ》各2

デッキのメインエンジン兼メイン妨害。トラブルサニーの登場により採用数を2ずつに抑えても問題なくなった。相方に呼び出されたりライバルの踏み台にされたと思ったら後始末を押し付けられたりする過労死枠。

《Evil★Twin'sトラブル・サニー》×3

テーマ専用、なおかつイビルツインが高めに見積もっても環境中堅レベルだから許されているだけで、冷静にテキストを読んだらオリカ並の性能をしてるイカれたカード。

(イビルツインデッキでは)あってないような召喚条件、3300という打点の高さ、フリーチェーンでキスキルとリィラを場に引きずり出せる効果(その後再びリンク召喚可能なので実質効果耐性1と変わらない)、おまけに墓地起動効果で対象を取らない除去と盛りに盛られており、イビルツインを組むのにこいつを3枚積まないのはニワカを疑うレベル。ニワカは相手にならんよ

人によっては2でいいという意見もあるものの、こいつを減らしてまで入れたいカードとは一体……

《トロイメア・ユニコーン》×1

イビルツインリンク+任意のモンスター1体で出てこれるバウンス要員兼踏み台。リンクのキスキルリィラが揃ってるタイミングでこいつを踏み台にすることで、相互リンク効果による1ドローと相手のカード1枚デッキバウンスをしたうえでライゴウに繋がる

《破械雙王神ライゴウ》×1

名誉イビルツインカードでありイビルツインのペット枠。破械使いの皆様申し訳ありません。

リンクキスキル&リィラ盤面からユニコーン経由したあとの終着点であり、リィラの破壊効果をトリガーに追加で1破壊、戦闘破壊時にも1破壊が発生するため、こいつ1枚で2枚のカードを除去できる破壊神。リィラの破壊とユニコーンのデッキバウンスまで含めると実に4枚のカードを処理できる上、トラブルサニーと一緒に並べて3000+3300+1100×2=8500のワンショットが成立する。

トラブルサンでキルラインが引き下がることも考えるとフィニッシュプランとして十分だが、ニビル着弾条件を満たすことには注意が必要。

《閃刀姫-カガリ》《閃刀姫-ハヤテ》各1

サブギミックとして採用している閃刀カード。ホーネットビットで出したトークンから出したハヤテのDAでキルラインを引き下げるついでにカガリとの組み合わせで実質任意の閃刀魔法をサーチできる。カガリの打点バフはほとんどアテにはならないが、一応魔法多めのデッキではあるのでいざというときのために覚えておくべき。そろそろカガリ緩和して♡

《転生炎獣アルミラージ》×1

今回の構築の数少ない自由枠。ぶっちゃけた話トロイメアフェニックスとかコードトーカー系列入れた方が強いと思う

一応フリチェで味方に効果耐性を付与できるので、効果による処理を狙われやすいサニーを守りやすくはなる。(それ以外の利点は特に)ないです

 

3-5. サイドデッキ解説

メインに入っていない手札誘発と、イビルツインが苦手とする後妨害を処理するためのカードが中心。

《スカル・マイスター》

墓地起動効果メタ枠。D.D.クロウで止められない部分を補うために採用。枚数は1枚でOK

トークンコレクター》×2

流行りの相剣メタ。一応他のトークンを使うデッキにも刺さりはするものの、メタとして機能するのは相剣相手の時くらいなのでメイン投入はしない。2枚

アーティファクト・ロンギヌス》×2

除外系全般メタ。相手ターンの墓穴や展開に関わる除外ギミックを封殺できるため、相手によってはフル投入しても良いくらいのカード。

《原始生命態ニビル》×1

予備ニビル。ぶっちゃけなくても良くね感はあるけどいざ投げたくなった時に1枚だと強貪で飛んでる可能性があるので。

《ハーピィの羽根帚》×1(※制限カード

お手軽後妨害全除去カード。やぶ蛇を踏むのは回避できないが、搭載デッキが少ないので事故と割り切るべし

《ツイン・ツイスター》×2

ドローカードが多い関係で手札コストには困らないため、実質的には1-2交換とも言えるコスパの良さを評価して採用。速攻魔法であるため、こちらの魔法発動に対して王宮の勅命等を打たれた場合にチェーンすることで安全に処理可能。

《コズミック・サイクロン》×1

ツイツイや羽根帚で破壊すると困るカード(墓地で効果を発動する魔法罠)を処理するために採用。LP1000のコストはほぼノーコストと考えて良い。

《閃刀機-イーグル・ブースター》×1

自由枠。当初はメイン投入しようとしていたものの、削る枠に悩んだため一旦サイドに降格した経緯アリ。

主な役割としてはトラブルサニーやライゴウなど大型への耐性付与。EXのアルミラージはこれの代替カードとして採用したところもあるので、メイン投入するのであればアルミラージは抜いてOK

《次元障壁》×1

昨今のデッキは展開の要となる召喚法が偏る傾向にあり、最近流行している相剣や電脳堺はシンクロ召喚を起点にするため、これ1枚で封殺可能。通常罠であるが故に先攻でしか役に立たないのがネック。

《拮抗勝負》×3

私は勝手に簡易アーゼウスと呼んでいます。自分の盤面にカードがなければ手札から打てるので、後攻で握ってたらとりあえず雑に投げられる、先攻でも盤面処理された後に投げられるので使い所に困らない。

ただし、トラブルサンが盤面に残りやすい関係で手札からの発動条件を満たせないこともあるのでプレイングには注意が必要。

 

3-6. その他採用候補カード

《貪欲な壺》

手札誘発や閃刀姫リンクモンスターを回収して2ドローできるため、ロングゲームを視野に入れるなら採用したいカード。今回は初動で引いた際に困るので不採用

《エネミー・コントローラー》《精神操作》

お手軽コントロール奪取。エネコンはリリースコストが必要になりますが、キスキルとリィラは相互に展開可能なのでそこまで重いコストではありません。

ドローソースの確保やサーチ可否、不利盤面を返しやすくなるという点を重視した場合は閃刀ギミックに軍配が上がると判断し、今回は不採用。

《ライトニング・ストーム》

条件付きのサンボルor羽根帚。トラブルサンが邪魔して発動条件を満たせない危険があること、モンスターの無力化は他のカードでも十分に行えることから今回は不採用としたものの、手軽に盤面解決を狙える点はやはり魅力的。

《激流葬》

通常罠であり発動タイミングが遅いため不採用。

ただし、相手の展開に対してトラブルサニーやリンクキスキルリィラの効果→これの順にチェーンすることで盤面を押し流しつつイビルツインを盤面に維持できる相性の良さは健在。複数まとめて除去できるカードがイビルツインに存在しないこともあり、罠を増やすなら優先的に採用したい。

《強制脱出装置》

通常罠のため不採用としたが、イビルツインで破壊耐性持ちを突破できる手段は限られているため、罠を増やす際には採用を検討したい。

《神の通告》《神の宣告》

お馴染みカウンター神。今回は罠なので不採用。ライフコストは正直トラブルサンである程度回復できることもあってそこまで問題ではない(流石に宣告の半分は重いが)

《トランスコード・トーカー》

《デコード・トーカー・エクステンド

どちらもフィニッシュ盤面の候補。トランスコードはリンク先と自身に耐性付与しつつ打点を500上げられ、エクステンドはリンク先に出したトラブルサニーをバトルフェイズ中にキスキルとリィラに分解すれば効果発動で3300×2回攻撃が出来る。つまり、どちらもワンショット圏内に届く。

また、リンクキスキル&リィラ盤面から展開した場合、任意モンスターns→トーカーss→キスキルorリィラss→サニーssでニビルに引っかからない点にも注目したい(ニビルはメインフェイズにしか着弾できないため、バトルフェイズ中のサニーの分離は無視できる)

採用する場合は今回の構築のアルミラージと入れ替えるのが無難か?

《アクセスコード・トーカー》

お馴染み最強リンクモンスター。なんだかんだ言って高打点持ちで対象を取らない&チェーンで妨害されない破壊は強み。とはいえ、単純な合計打点だけで言えばトラブルサニーが分離込みで5500出せるので盤面にイビルツインを維持できないアクセスコードの必要性は下がっており、EXデッキの構築上基本的には2枚破壊が限度なので、以前と比較して採用の必要性は落ちている。入れてもいいけど多分出さないよねみたいな枠

《リンク・ディサイプル》《リンク・ディヴォーティー》《I:Pマスカレーナ》

先攻展開ギミック。耐性付きのリンク4が建てられる上に1妨害増やせるのは強みではあるものの、元々上振れ前提のギミックである点に加え、ただでさえ大きい増G墓穴の影響がさらに大きくなること、リンクキスキル&リィラを出す前にニビルの着弾条件を満たすため、マスカレーナ着地時にニビルを撃たれるとリソースが心許ない状態でターンを渡すことになることを考えた際、エクストラデッキ3枠という消費の重さに見合わないと判断し、今回の構築では不採用とした。

サイバース族テーマとの混合構築であったり、罠型の先攻特化構築にする場合は採用しても良いかもしれない

 

4. おわりに

今回はデッキ枚数を増やして閃刀ギミックを採用した構築について紹介しました。

閃刀ギミックを採用する発想自体は実は私が考えついたものではなく、Twitterで閃刀イビルツインを考案している方がいらっしゃったのがキッカケです(元ツイート主の方が現在鍵垢となってしまっているようで、ツイートは見られなくなっていますのでリンクはありません……)一方的にアイデアを拝借する形になってしまい申し訳ありません。この場を借りて謝罪とお礼申し上げます。

最後になりますが、イビルツインは初動の安定感からくるフリースロットの広さが持ち味です。メインギミックは非常にシンプルでとっつきやすく、フリースロットの中身を環境に合わせて変えていくことで長く戦える、初心者でも比較的扱いやすく、上級者は戦略性の高いデッキを組める非常に良いテーマだと私は考えています。

今回の記事や当ブログの過去記事(今と言ってることが食い違うものもありますが……)がイビルツインの魅力について知るキッカケになれば幸いです。

 

テーマ専用リンク4を得たイビルツインの見る未来

久しぶりの更新です。先日久しぶりのサテライト交流会に参加してきましたsenaです。

今回は今週末発売の新パック『BURST OF DESTINY』に新規収録が決まった《Evil★Twin's トラブル・サニー》の追加によって【イビルツイン】というテーマがどう変わっていくのか記事にしようと思います

1. カード性能

リンク・効果モンスター
リンク4/光属性/悪魔族/攻3300
【リンクマーカー:上/左/右/下】
「イビルツイン」モンスターを含むモンスター2体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをリリースして発動できる。
自分の墓地から「キスキル」モンスターと「リィラ」モンスターをそれぞれ1体まで選んで特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):墓地のこのカードを除外し、手札・デッキ及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、「イビルツイン」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
フィールドのカード1枚を選んで墓地へ送る。

【イビルツイン】待望のテーマ専用リンク4モンスター。打点も3300と申し分なく、素のステータスはリンク4モンスターの中でも最高打点を誇ります。

召喚条件はイビルツインモンスターを含むモンスター2体以上。これは【イビルツイン】として見ると非常に緩い条件で、Live☆Twinモンスター1枚初動から組み立てられます。

①の効果はフリーチェーンで墓地から「キスキル」と「リィラ」をそれぞれ1体まで蘇生する効果。サクリファイスエスケープするも良し、バトルフェイズにリリースして追撃するも良しと無駄がなく、キスキルとリィラを同時蘇生できるため、キスキルとリィラの特殊召喚時効果を同時に発動することが可能です。もちろん片方だけ蘇生しても良いです。

②の効果は墓地にある自身を除外&【イビルツイン】モンスターを場・手札・デッキのいずれかから墓地に落とすことで発動し、フィールドのカード1枚を対象に取らないで墓地へ送る効果。効果対象耐性と効果破壊耐性の両方を貫通できるため単純な除去性能も優秀ですし、場のリンクキスキル/リィラを落とした場合は相方の効果で帰還&効果発動を狙えます。また、メインデッキに入る唯一のイビルツインである《Evil★Twinsキスキル・リィラ》を墓地に送ることで4400打点を展開する下準備を整えることも可能です。この時墓地に落とす処理がコストなのがミソで、墓地に送る処理に対して《灰流うらら》等の妨害を受けません。仮に除去効果が通らなかったとしても、イビルツインを落とす処理は完了しているので、その後の行動に繋げることができます。

2. トラブル・サニー登場による採用カードの変化

まず、テーマ専用リクルートカードである《Live☆Twin エントランス》を採用する価値が生まれました。今までは発動後の制約が厳しく、イビルツイン以外をEXから出せなくなるため、《Live☆Twinトラブルサン》の登場後は採用枚数0というのも珍しくありませんでしたが、テーマ内での終着点を得たことでこのデメリットが解消されました。

また、リンク召喚先の候補が増えたことで《Evil★Twinチャレンジ》も効果のバリューが上昇していますが、蘇生対象はイビルツインではなくキスキルorリィラなので注意が必要です。

EXデッキの構築面で見ると、まず《Evil★Twin キスキル》の3枚目が不要になりました。今まではマスカレーナギミックを使用する上振れ展開パターン以外はキスキルとリィラをリンク召喚→2体目のキスキルをリンク召喚という流れが基本だったため、盤面を返された際の再展開用に3枚目を用意することはほぼ必須でしたが、今後はトラブルサニーを立てれば良くなったため、3枚目を使用するケースはかなり少なくなると思われます。

また、悪魔リンクだけでもそれなりに打点が確保できるようになり、《Evil★Twins キスキル・リィラ》が採用しやすくなったため、《アクセスコード・トーカー》も必須枠ではなくなりました。出せたら強いので選択枠として採用は依然としてされると思いますが、EXの必須枠が増加したことにより、アクセスコード展開のためのギミックにEXの枠を割く余裕がなくなっているのも事実です。採用するのであればメインデッキに《パラレル・エクシード》や《バックアップ・セクレタリー》などの自力ssできるカードを増やして、イビルツインのギミックなしに展開できる手段を用意することになりそうです。そこまでするなら【コード・トーカー】で良いって?そうだよ(便乗)

3. 新生【イビルツイン】の長所・短所

【長所】

  • 初動札が多く、事故率が非常に低い

《Live☆Twinキスキル/リィラ》、《Live☆Twinトラブルサン》、《シークレット・パスフレーズ》、《Live☆Twinエントランス》を全て搭載した場合、初動札は最大15枚あります。しかも全て1枚初動なので、デッキ40枚構築で初期手札5枚から展開開始できる可能性は9割程度あります。これに匹敵する初動安定率を誇るのは現環境だと【プランキッズ】くらいで、環境水準で見ても最上位クラスの安定感を持っています。

  • メタスペが広く、手札誘発や汎用妨害札を入れ替えるだけでさまざまなデッキに柔軟な対応が可能(マッチ戦に強い)

初動札(最大15枚)とマスカレーナギミックの組み立てに必要な《Live☆Twinキスキル・フロスト》《Live☆Twinリィラ・トリート》を除けば、残りの20枚前後は完全フリー枠です(後ほど紹介するレシピの場合、41枚中24枚は自由枠)。各種手札誘発や指名者はもちろん、《禁じられた一滴》《神の通告》のような強力な汎用魔法罠も搭載できる余裕があります。マッチ戦であればサイドデッキも加味すると30枚以上の自由枠があるので、相手のデッキに合わせたメタカードを投入しやすく、柔軟な対応も可能です。

【短所】

  • 《増殖するG》《原始生命態ニビル》が相変わらず鬼門

トラブル・サニーという最終盤面の選択肢が増えましたが、途中で展開を止められないのも相変わらずなので、これら2枚は最大級に警戒が必要です。前者は《灰流うらら》や《墓穴の指名者》等複数の手段で対策可能ですが、後者は《抹殺の指名者》で同名カードをデッキから除外する以外の明確な対策がないため注意が必要です。

  • 墓地除外系ギミックに弱い

墓地を多用するテーマなので墓地のカードを飛ばされると厳しいです。特にトラブル・サニーの①効果にチェーンして墓穴を撃たれると蘇生効果が不発で終わるので致命的ですし、《D.D.クロウ》等でリンク素材に使った《Evil★Twinキスキル/リィラ》を飛ばされるのも痛いです。《屋敷わらし》や《アーティファクト・ロンギヌス》などでケアしましょう。《マクロコスモス》を投入しているデッキとぶち当たったらサイドから《ライトニング・ストーム》や《コズミック・サイクロン》を投入しましょう。

4. デッキ構築案サンプル

【メインデッキ】41枚

☆モンスター 22枚

Live☆Twin キスキル×3

Live☆Twin リィラ×3

Live☆Twin キスキル・フロスト×2

Live☆Twin リィラ・トリート×2

Evil★Twins キスキル・リィラ×1

増殖するG×3

灰流うらら×3

屋敷わらし×2

アーティファクト・ロンギヌス×2

原始生命態ニビル×1

☆魔法 17枚

強欲で貪欲な壺×2

シークレット・パスフレーズ×3

ハーピィの羽根帚×1

禁じられた一滴×2

墓穴の指名者×2

抹殺の指名者×3

Live☆Twin エントランス×1

Live☆Twinトラブルサン×3

☆罠 2枚

無限泡影×2

【EXデッキ】15枚

リンク・ディサイプル×1

リンク・ディヴォーティー×1

I:Pマスカレーナ×1

Evil★Twin キスキル×2

Evil★Twin リィラ×2

Evil★Twin's トラブル・サニー×3

トロイメア・ユニコーン×1

破械雙王神ライゴウ×1

神騎セイントレア×1

ダウナード・マジシャン×1

天霆號アーゼウス×1

【コンセプト】

全体的に誘発型に寄せました。罠を増やすのもありですが、イビルツインはドローギミックを内蔵しているため手札を増やしやすい、すなわち手札誘発を握りやすいテーマです。基本的に相手に展開されきってから動くのは厳しいので、万が一後攻をとった場合に「相手に満足に展開させない」ことを第一に考えました。

構成比率としては、初動札が13枚、手札誘発が罠カードである《無限泡影》を含めて13枚、指名者2種が5枚、その他誘発ケアや汎用妨害で10枚となっており、高確率で初動札を引き当てながら妨害も構えられます。ごく稀に初動が引けないパターンもありますが、その場合は妨害札が手札に充実しているはずなので妨害連打で時間を稼ぎましょう。

【採用理由】

Live☆Twin キスキル

Live☆Twin リィラ

デッキのメインエンジン。こいつらがいないと始まらない。当然3積み

Live☆Twin キスキル・フロスト

Live☆Twin リィラ・トリート

コスプレLive☆Twin。ノーマルLive☆Twinの展開効果を無効化された場合の保険と後述するマスカレーナギミックの始動パーツを兼任。フロストは2〜3、トリートは1〜2が多分最適

Evil★Twins キスキル・リィラ

(一応)テーマエース。今まではサーチ手段の不安定さと召喚条件の重さの問題で運用効率が悪く採用されませんでしたが、《Evil★Twin's トラブル・サニー》の効果で無理なく墓地に送れるようになったため、採用価値が向上しました。ただ、複数積みしても事故の元なので入れるとしてもピン差しで良いでしょう。あくまで終着点のパターンの一つとして入れるものなので万一強貪で飛んでもキルプランは残りますし。

正直人によって採用するかしないかは分かれるカードだと思います。個人的には1〜2枚デッキが増えるくらいなら誤差の範囲内なので41枚目に入れてます。

増殖するG、灰流うらら

定番手札誘発。うららはもちろんGも《抹殺の指名者》で飛ばせば相手のG対策になり、相手の展開妨害にも使えるためどちらもフル採用

屋敷わらし

アーティファクト・ロンギヌス

主に相手の《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》対策として採用。こちらが相手に打ちたい場面もあるので2枚ずつ

原始生命態ニビル

《抹殺の指名者》で投げ捨てる用。手札に来たら使うけど基本的に相手に打たれたら困るので入れてるだけの枠なので1枚でOK

一応場にトラブル・サニーが残っている状態であればサニー→ニビルの順にチェーンを組むことで更地にした後にキスキルとリィラを場に出すことは可能です。

強欲で貪欲な壺

汎用ドローソース。強金や金謙のようなEXを食うドロソは使えないので半分消去法。展開に必要なパーツが全部消し飛ぶみたいな事案はそうそう起こらないのでまぁええか(慢心)といった感じ。3枚積んでも2枚目を使う機会は早々ない(LOを起こしかねないため)ですし、相手の強貪に《抹殺の指名者》を当てることもあまりないので、2枚で十分かと思います。Live☆Twinが片方全部飛んだら素直にサレンダーしましょう(2敗)

シークレット・パスフレーズ

メインエンジンに触れるエントランスやトラブルサンをサーチしたり、Evil★Twin罠を用意したりとなにかと仕事が多いです。サーチするカードをサーチする効果は強く、当然3積み

ハーピィの羽根帚

汎用バック破壊札。罠をほとんど積んでいない関係で永続系の魔法罠に弱いので採用。チェーン勅命されたら中指立てたくなりますが

禁じられた一滴

手札でダブついた初動札や場に出ているトラブルサン、リンクEvil★Twinの片割れ等をコストに相手のモンスター効果を対象に取らずに無効化できる便利カード。コストと同じ種類(モンスター・魔法・罠)のカードによるチェーンができないので突破性能は高く、ついでのようについている打点半減効果もキルラインの引き下げに貢献します。イビルツインの場合は蘇生効果などでコストを無視しやすいとは言え、一応コスト要求するカードなので2積み。

墓穴の指名者

手札誘発メタであり墓地効果全般メタでもある有能カード。先攻でも後攻でも仕事するので採用可能限界である2枚までフル投入

抹殺の指名者

誘発型の必須カード。デッキに積んでいるカードを除外するだけで同名カードの効果を無効にできるので、メタスペの広いこのデッキに採用しない理由はないです。基本は3積みですが、罠型にシフトする場合は積んでる余裕がないので抜けます。

Live☆Twin エントランス

デッキからキスキル、リィラをリクルートできるので召喚権の節約やノーマルLive☆Twinのリクルート効果を無効化された際の保険に。今まではイビルツイン縛りの制約が厳しすぎて採用率が落ち込んでいたものの、トラブルサニーという終着点を得たことで採用可能性が向上。初動の安定感アップに貢献できるようになりました。手札コストを要求する点や、トラブルサニー以外の終着点にたどり着けないことを加味すると、1〜2枚が無難かと

Live☆Twinトラブルサン

デッキのメインエンジンであるノーマルLive☆Twinや展開補助や保険として使えるコスプレLive☆Twinをサーチできるカード。初動札ですが、おまけでついているミニバーン&ライフゲインが地味に優秀で、これ1枚でも展開デッキ相手だとじわじわとプレッシャーをかけることが可能です。当然3積み

Evil★Twin プレゼント

テーマ専用罠。サニーの効果で同時に2体出しやすくなったので、ピン採用くらいならしてもいいかと思います。コントロール奪取目的ならぶっちゃけ《大捕り物》が発動条件に縛りもないですし使いやすいですが、こっちはパスフレーズでサーチが効くのとコントロール入れ替える必要のない場面ならバック除去の選択肢も生まれるので一旦こちらを優先。

無限泡影

条件次第では手札からも使えるモンスター効果無効化罠。後攻時にヴェーラー感覚で投げるも良し、先攻時に伏せておいて普通に罠として使うも良しと柔軟性の高いカードです。昨今の環境だとドライトロンや電脳堺など手札で効果が完結するタイプの展開が流行っていて刺さりにくい場面がしばしば……とりあえず2積みしてますが1枚削って他の何かに変えるとかしてもいいかもしれないです。

リンク・ディサイプル

リンク・ディヴォーティー

I:Pマスカレーナ

初動札+コスプレLive☆Twinで成立するサブギミック。展開ルートは以前紹介してるので省略しますが、キスキル&リィラとマスカレーナが場にいる状態で相手にターンを渡し、相手ターンにマスカレーナの効果でリンク3〜4を立てられます。基本的には自身とリィラを素材にライゴウやトラブル・サニー、ユニコーンを構えることになるかと思います。ついでに効果破壊耐性を付与できるので3000越えのライゴウやサニーなどは相手も対処にリソースを吐かざるを得なくなる点も美味しい。

Evil★Twin キスキル

Evil★Twin リィラ

このデッキのメインカード。トラブルサニーの採用でキスキルの使用枚数が抑えられるようになったため、両方2枚ずつの採用に。

トロイメア・ユニコーン

汎用除去兼リンク4組の踏み台。破壊耐性持ちや面倒な魔法罠をデッキバウンスでき、リンク3と素材も比較的軽め。枠に余裕があれば2枚採用もありですが、基本はピン採用

Evil★Twin's トラブル・サニー

このデッキのメインエース。エントランスからも立てられる3300打点というだけで偉く、①②で妨害・除去もできるので積み得。

後攻想定の場合1ターンに2枚使用する可能性も高いので、3積み推奨。2積みにするなら1枚アクセスコードに変えましょう

破械雙王神ライゴウ

汎用悪魔リンク4。リィラと合わせて2除去でき、エントランス以外の縛りを無視して出せる3000打点。マスカレーナギミックから出しても良いし、ユニコーンを踏み台にリンク召喚しても良いです。召喚条件の問題で、イビルツインに限って言えばアクセスコードより優先度は高いです

神騎セイントレア

ダウナード・マジシャン

天霆號アーゼウス

おなじみ2軸アーゼウスセット。後攻でとりあえず雑に盤面を捲りたい時にどうぞ。

5. 既存レシピから抜けていったカードたち

神の通告

誘発型にする過程で抜けました。ただ、妨害性能は一級品なのでサイドにフル投入しておいて罠型にスイッチするのも面白そうですね

アクセスコード・トーカー

以前はEXデッキに入れていましたが、今回は思い切って構築から抜くことにしました。基本的にこいつを出した際の盤面にイビルツインは残らないですが、破壊効果が起動効果なのでヴェーラーや泡影1枚で盤面処理ができなくなり、詰みが確定します。サニーはフリチェリリースで逃げながら後続を残せますし、バトルフェイズ分離で合計5500打点出るようになるので火力的にもそこまで大きな差はありません。

アクセスコードを手軽に出したい場合はトランスコード+αも一緒に採用することになりますが、今回EXデッキはかなりカツカツで枠がろくに残っていないので、採用するにしてもアクセスコードのみでしょう。もしアクセスコードを入れるのであればサニーを1枚減らすかライゴウを抜くかの2択になると思います

6. その他相性の良さそうなカード

パラレル・エクシード

リンク召喚に反応して展開できるので、リンク主体のこのデッキとは相性が良いです。悪魔リンク主体の今回の構築ではイビルツインギミックで十分事足りるため採用していませんが、イビルツインギミックに頼らずリンク4まで繋げる=アクセスコードへ繋ぎやすくなるので、コードトーカー系に寄せるから採用も検討して良いと思います(コードトーカー系出すならイビルツイン組む必要ないですが)

バックアップ・セクレタリー

サイバース・コンバーター 他

サイバース族であるライブツインの展開と合わせて手札から特殊召喚できるため、イビルツインギミックを使わずにリンク素材を大量に確保できます。ただ、ここまですると純正の【コード・トーカー】と構築が似通ってくるため、優先度は正直低めです。

夢幻崩壊イヴリース

召喚権を消費するので扱いが難しいカードではありますが、墓地からリンクモンスターを蘇生しつつ次に繋げるので、エクストラデッキの構築次第では採用検討は全然アリ。《転生炎獣アルミラージ》などイヴリース単体でも出せるリンクモンスターがいるのであれば採用しても良いでしょう。リンク2以上のみなら蘇生効果を妨害された瞬間詰みかねないので止めましょう(1敗)

三戦の才

汎用ドローソース。発動条件に癖があるので扱いが難しいですが、ドロー以外の効果も強力なため、採用を検討する価値はアリ。

星遺物を継ぐもの

自分フィールドのリンクモンスターのリンク先に自分の墓地のモンスターを蘇生する魔法。トラブル・サニーの①効果でキスキルとリィラを蘇生後に使用することでトラブル・サニーを蘇生でき、盤面火力の底上げが可能になります。蘇生するモンスターに特に縛りはないので、リンクモンスターを場に展開・維持しやすいイビルツインの性質上使いやすいです。

激流葬

召喚反応罠。召喚・特殊召喚→Evil★Twinリンクモンスターの効果起動→激流葬の順にチェーンを組むことで、場を一掃しつつ自分の場にはキスキル、リィラを残すコンボが使える。特にトラブルサニーとは相性が良く、キスキルリィラ両方が場に残ります。

次元障壁

汎用罠。F・S・X・P・Rのいずれかの特殊召喚と効果を無効にします。L主体のイビルツインとは相性が良く、相手の行動をほぼ一方的に阻害できますが、相手のデッキタイプに左右されるカードなので基本はサイド要員。

6. 総評・感想

イビルツインの問題点であった「リンク4モンスターを立てると場からキスキルとリィラがいなくなり、ギミックが途切れてしまう」「キスキル2枚目だけを立てた状態でターンを返すのでモンスターによる盤面圧が貧弱」という弱点を的確に補いつつ、既存カードの中でも扱いづらかった《Live☆Twinエントランス》《Evil★Twinsキスキル・リィラ》を扱いやすくしてくれたのは担当カードデザイナーのテーマ理解度の高さが伺えます。この調子で《Live☆Twinチャンネル》も救済されないかな……使い道が無いんだよアレ……

強さ的に環境上位クラスとまではいきませんが、安定した1枚初動とメタスペースの広さという現代遊戯王環境で必要な要素は満たしていますから、環境中堅くらいの位置で特に規制を受けることもなく、構築やプレイング次第で入賞も現実的に狙えるくらいのちょうど良い強さに仕上がったのではないでしょうか。

テーマカード枚数は追加新規組含めると15枚と他ビルドパックテーマと見ても遜色ない枚数になっていますし、ここまでレギュラーパック4連続で新規(しかも全部SR以上)をもらっているので、そろそろ新規も打ち止めかな……という気はしますが、トラブルサニーのイラストにいる謎の二人組(キスキルリィラのライバル?)が登場する可能性も残されていますし、今後も楽しみです。

 

(追記)

デッキレシピ変更しました。

イビルツインと混ぜたいテーマ考察

今回は純構築以外の可能性について考えていきたい

 

1. ドラグマ型

【サンプルレシピ】

f:id:sena0920cs:20210420111948j:image

【長所】

  • 妨害札(フルルドリス、パニッシュメント)がサーチできるので妨害面での安定性が高い
  • 天底やパニッシュメントでヌトスを落とすことで破壊枚数を手軽に増やせる

【短所】

  • パニッシュメントの縛りが厳しい
  • 天底/パニッシュメントのコスト枠でEXの枠を食われる

ドラグマを混ぜる利点はやはり「妨害札をサーチできる」の一点に尽きる。対象を取らずに効果を無効化できるフルルドリス、ヌトスを捨てて2500打点以下1体と任意のフィールド上のカード1枚を対象に取って破壊できるパニッシュメントがサーチできるという点は確実に妨害を用意するという意味で安定感を底上げしてくれる。

反面、効果の発動条件や制約に癖がある点には注意が必要。フルルドリスの無効効果は他のドラグマモンスターがフィールドにいないと適用できないし、パニッシュメントは発動すると次の自分ターンが終わるまでEXデッキからの展開が一切できなくなる。妨害札の用意が簡単な反面、妨害に失敗した時のリカバリーが難しくなるので扱いが難しい。

 

2. エルドリッチ型

【サンプルレシピ】

f:id:sena0920cs:20210420115814j:image

【長所】

  • EXデッキに頼らずとも効果破壊耐性付き3500打点が立つ
  • パスフレーズが間接的にエルドリッチの効果起動のコスト(永続魔法罠)をサーチする手段になる

【短所】

  • 黄金郷発動後はターン終了までアンデット族しか出せなくなる
  • エルドランド適用中はアンデット以外で攻撃できない。

エルドリッチの妨害力とイビルツインの展開力をかけ合わせたデッキタイプ。黄金郷カードは対象を取らないため、対象を取る除去に偏っているイビルツインの弱点を補ってくれる。また、サーチ効果を使い終わったトラブルサンをコストにエルドリッチを特殊召喚することも可能。

黄金郷カードを発動した後はアンデット族しか特殊召喚できなくなるため、そのターン中はEvil★Twinの蘇生効果が腐ってしまう点には注意が必要。基本的にEvil★Twinの効果を使い切ってから黄金郷カードを使うようにしたい。

 

3. ディストピア

【サンプルレシピ】

f:id:sena0920cs:20210420115740j:image

【長所】

  • シャドウ・ディストピアの効果を受けないモンスター以外は耐性を貫通して除去可能

【短所】

シャドウ・ディストピアのリリースコスト肩代わり効果を活用するデッキ。ゼロ・デイ・ブラスターや痛み分けのコストを肩代わりさせられるだけでなく、リリースに反応してディアボロスがおまけで出せるので、盤面の打点を底上げ可能。Evil★Twinsキスキル・リィラの特殊召喚のために闇属性リンクモンスターをリリースするだけでもディアボロスは出てこられるので、盤面火力は底上げしやすい(※)。

反面、シャドウ・ディストピアへの依存度が高くなるため、そもそもフィールドを引き込めなかった場合やフィールドを破壊されてしまった場合は純構築よりも不安定になりがち。

(※Evil★Twinsキスキル・リィラによるリリースは特殊召喚条件であり、「効果の発動のために行うリリース」ではないので、シャドウ・ディストピアでリリースコストを肩代わりさせられない点には注意が必要)

 

4. トリックスター

【サンプルレシピ】

f:id:sena0920cs:20210420121234j:image

【長所】

  • バーンの起動条件が召喚・特殊召喚/ドロー・サーチ/魔法・罠の発動であり、盤面さえ作れれば相手の行動に制限をかけやすい

【短所】

  • 単純に打点が低いので戦闘で突破されやすい
  • 各テーマの展開に召喚権を食い合うので、二重召喚やサモンチェーン、あるいはエントランスなどがないと盤面が完成しない

個人的に可能性を感じている組み合わせ。トラブルサンの召喚・特殊召喚毎に200バーンという数字自体は微々たるものだが、他のバーンカードを組み合わせることで無視できない数値になる。イビルツインそのものの戦闘能力はかなり低い部類になるので、開き直って戦闘を介さずにダメージレースに打ち勝つことを目標としている。展開の過程(ドロー、サーチ、特殊召喚)毎にバーンダメージが蓄積していく上、バーン効果そのものは永続効果で発動する効果ではないため、効果の発動にチェーンして無効化ということが発生しづらい。

一方、トリックスターもイビルツインも基本的に召喚権が欲しいテーマなので、如何にして召喚権を回すかという点が非常に悩ましい。二重召喚やサモンチェーンなどで召喚権を増やすか、エントランスなど特殊召喚効果を持つ魔法罠で召喚権の消費を抑えるかが必須となる。

 

5. サイバース軸

【サンプルレシピ】

f:id:sena0920cs:20210420131610j:image

【長所】

  • 強いリンクモンスターはサイバース族に多いので繋げやすい

【短所】

  • それ普通の罠コードトーカーで良くない?

がっつりサイバースリンクに寄せた構築。Evil★Twinすら採用せず、Live☆Twinを完全にサイバース展開の初動札として割り切ることでアクセスコードやファイアウォール、アストラムなどの強力なリンク4サイバース族モンスターへと繋げていく。最強カウンター罠のサイバネットコンフリクトが使いやすいのも評価点。

欠点は「普通に罠コードトーカー組んだ方が強くない?」となってしまうところ。というかEvil★Twin抜きでイビルツインデッキを名乗っていいのか……

 

6. 終わりに

今回は私がざっと思いついた5パターンのデッキを紹介した。他にも、Twitterや各種ブログなどで真竜や破械、カオス軸、デスピア……などなど、様々なデッキが多くのイビルツイン使いの手によって考案されており、まだまだ考察の余地は残されている。

上手くハマる構築が見つけられれば大会環境でも活躍できるテーマだと感じているので、今後も新たな構築を考え続けていきたい。

イビルツインのEXデッキ構成について

前回の記事(→イビルツインデッキの構築理論 〜競うな、持ち味を活かせ〜 - ガバデュエル)でイビルツインデッキのEX構築について色々考えたが、昨日今日と考えて考えが変わった部分も多々あるので更新。

 

1. Evil★Twinキスキル/リィラの枚数

イビルツインデッキの主役と言っても過言ではない2体をいくつずつ採用するかという問題。

正直何も考えず3-3で採用したい……が、イビルツイン単品ではパワーに欠ける問題が依然としてあるため、汎用EXモンスターに頼らざるを得ない部分は否定できない。

そう考えた際、15枠しかないEXデッキのうちイビルツインだけで6枚(40%)を使用してしまうのは少々厳しいものがある。先行での展開を考えた際、キスキルの方が枚数的な優先度が上がるため、キスキル3リィラ2が無難か。

 

2. アクセスコード・トーカーの採用方法

言わずと知れた現代遊戯王最強ランク4モンスターの一角であるアクセスコード・トーカー。イビルツインの打点不足と対象に取れないモンスター対策を一挙に担える非常に優秀なモンスターなので是非とも採用したい……のだが、展開ルートを考えると一筋縄ではいかない部分もある。

メインデッキにサイバース族を擁するデッキの場合、真っ先に検討されるのは

サイバース族2体でスプラッシュ・メイジをリンク召喚

→スプラッシュ・メイジで素材に使用したサイバース族モンスターを蘇生し、トランスコード・トーカーをリンク召喚

→トランスコード・トーカーでスプラッシュ・メイジを蘇生し、アクセスコード・トーカーをリンク召喚

というルート。サイバース族2体さえ用意できれば展開できるルートであり、イビルツインであればサイバース族を2体用意することは別段難しくはない。

しかし、スプラッシュ・メイジは蘇生効果を使用後はサイバース族以外を特殊召喚できなくなり、トランスコード・トーカーに至っては蘇生効果を使う前にサイバース族以外を特殊召喚してしまうと蘇生効果が使えなくなってしまうため、アクセスコード以外のモンスターをそのターン出せなくなる可能性が高い。加えて、イビルツインでサイバース族2体を揃えようとすると、フィールドにモンスターが存在しない状態が必要になる。

つまり、アクセスコード1体だけが立った状態で相手にターンを渡すことになるが、同じ大型1体だけが棒立ちする状況であれば、セイントレアからダウナードを経由してアーゼウスを出す方が相手に干渉できる分使いやすい。以上の理由から、スプラッシュメイジから始動するルートはイビルツインのリンクギミックと実は相性があまり良くない。

別ルートとしてハリファイバーとセレーネを経由するルートもあるが、イビルツイン内にチューナーを特殊召喚できるギミックがないため、こちらも採用は難しい。

アクセスコード自体は突破力も高く採用したいカードではあるので、無理に展開ルートを固めるよりかはピン刺ししておいて出せる場面が来たら出す、くらいの気持ちで入れておくのが良いのかも。

 

3. I:Pマスカレーナを活用した展開について

手札にLive☆TwinキスキルとLive☆Twinリィラ・トリート、もしくはLive☆TwinリィラとLive☆Twinキスキル・フロストの組み合わせが揃えられる手札の場合、

キスキル(リィラ)召喚

→効果でリィラ(キスキル)リクルート

→トリート(フロスト)を自身の効果で特殊召喚

→キスキルorリィラを素材にリンク・ディサイプルリンク召喚

→リィラorキスキルを素材にリンク・ディヴォーティーをディサイプルのリンク先にリンク召喚(このターンリンク3以上のモンスターをリンク召喚できない)

→ディサイプル効果でディヴォーティーをリリース(1ドローして1枚デッキボトムへ戻す)

→ディヴォーティーの効果によりリンクトークン2体特殊召喚

→リンクトークン×2でマスカレーナをディサイプルのリンク先にリンク召喚

→ディサイプルとフロスト(トリート)でEvil★Twinキスキル(リィラ)をリンク召喚

→Evil★Twinキスキル(リィラ)の効果でリィラ(キスキル)を蘇生

→Evil★Twinキスキル(リィラ)とリィラ(キスキル)でEvil★Twinリィラ(キスキル)をリンク召喚

→Evil★Twinリィラ(キスキル)でEvil★Twinキスキル(リィラ)を蘇生

という流れで、Evil★Twin2体とマスカレーナを両立した盤面が作成できる。

このギミックで何を出すかは状況次第ではあるが、候補として

  • トロイメアユニコーン(手札コスト1枚で1枚デッキバウンス+1ドロー)
  • トロイメアグリフォン(手札コスト1枚で魔法罠回収+1ドロー、非リンク状態の特殊召喚したモンスターの効果発動を封じる)
  • ファイアウォールドラゴン(相互リンク状態のカードの数までフィールドのカードを対象に取って手札へバウンス)
  • 破械雙王神ライゴウ(キスキルの効果でリィラを蘇生すれば、リィラの破壊効果に反応して追加でもう1体破壊可能)
  • 双穹の騎士アストラム(対象耐性持ちかつ擬似的な戦闘破壊耐性持ちの3000打点)
  • 閉ザサレシ世界ノ冥神(擬似的な超融合内蔵。対象を取らない効果を受け付けず、着地時に相手フィールドのモンスターの効果を無効化し、蘇生効果を含む効果を無効化できる)

などが挙げられる。

トロイメア系列とライゴウ、閉ザサレシ世界ノ冥神は悪魔族モンスターなのでEvil★Twinの制約に引っ掛からない点が長所。耐性面ではアストラムと閉ザサレシ世界ノ冥神が飛び抜けて優秀。

これらのモンスターを何体か採用しておき、状況に応じて使い分けられるようにしておきたい。

 

4. 天霆號アーゼウスの採用について

イビルツインはレベル2モンスターを容易に並べられるので、ランク2モンスターをエクシーズ召喚からアーゼウスに繋げやすい。2素材アーゼウスでも最低盤面のリセットは可能、4素材あればかなりの確率で盤面を更地にしてから自分にターンが回ってくる。是非とも採用したい。

一番使いやすいのはやはり神騎セイントレア→ダウナード・マジシャン→天霆號アーゼウスのルートだろうか。セイントレア自体に戦闘破壊耐性がついているため、自爆特攻してから4素材アーゼウスを出すことができる。

セイントレア自体は昨今の需要の高まりもあってシングル価格が高騰気味なので、お財布的に採用が厳しい場合は以下も候補に上がるか。

  • アーマー・カッパー(水属性サイキック族ランク2。手札コストを要求するが、自身のモンスターに戦闘破壊耐性付与とその戦闘で発生するダメージを0にする効果を持つ。効果発動にエクシーズ素材を要求しない)
  • 幻影騎士団カースドジャベリン(闇属性戦士族ランク2。相手モンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を0にできる。効果発動にエクシーズ素材を要求するため、4素材アーゼウスには使えない)

 

5. エクストラデッキ構築例

以上を踏まえて、私なりに考えたエクストラデッキの構築例を紹介したい。

--------------------------------------------

リンク・ディヴォーティー×1

リンク・ディサイプル×1

I:Pマスカレーナ×1

Evil★Twinキスキル×3

Evil★Twinリィラ×2

トロイメア・ユニコーン×1

アクセスコード・トーカー×1

双穹の騎士アストラム×1

破械雙王神ライゴウ×1

神騎セイントレア(アーマー・カッパーでも可)×1

ダウナード・マジシャン×1

天霆號アーゼウス×1

--------------------------------------------

打点要員としてアクセスコードを採用しているが、手札1枚から繋げられるスプラッシュメイジを使用したルートは採用していないため、出しづらいと感じた場合はトロイメア系列のリンクモンスターなどに変えてしまうのも手。

 

6. その他雑感

サイバース族を擁するテーマでありながら、その性質上スプラッシュメイジなどから繋がるギミックが使いづらいので、悪魔族リンクモンスターを採用したり、マスカレーナで相手ターンにリンク召喚するなどの工夫が必要。ただ、初動の安定しやすさなども相まって非常にポテンシャルの高いリンクテーマであることは疑いようがないので、今後も色々と試していきたいところ。

 

…………やっぱりイビルツイン専用の高リンクモンスターが欲しい(強欲で貪欲な壺)

イビルツインデッキの構築理論 〜競うな、持ち味を活かせ〜

イビルツインの構築案についてのメモ書き。

 

【イビルツインの基本展開パターン】

①Live☆Twinキスキルorリィラ1枚から

キスキル/リィラ召喚

→キスキル/リィラの召喚時効果でリィラ/キスキルをリクルート

→キスキルとリィラでEvilキスキル/Evilリィラをリンク召喚

→Evilキスキル/Evilリィラの効果でリィラ/キスキルを蘇生(エンドフェイズまで悪魔族以外をEXデッキから特殊召喚不可)

→Evilキスキル+リィラ/Evilリィラ+キスキルでEvilリィラ/Evilキスキルをリンク召喚

→Evilリィラ/EvilキスキルでEvilキスキル/Evilリィラを蘇生(キスキル蘇生なら1ドロー、リィラ蘇生ならフィールドのカード1枚を対象に取って破壊)

→Evilキスキル+EvilリィラでEvilキスキルorEvilリィラリンク召喚

 

②シークレットパスフレーズorLive☆TwinエントランスorLive☆Twinトラブルサンのいずれか1枚から

シークレットパスフレーズ発動、Live☆TwinエントランスかLive☆Twinトラブルサンをサーチ

→サーチした魔法を発動してLive☆TwinキスキルorLive☆Twinリィラをサーチorリクルート

→以降①の展開に準拠

 

【イビルツインの弱点】

続いてイビルツインの明確な弱点について。大まかに以下2つ

  1. 手札誘発に非常に弱い
  2. リンク体およびLive☆Twinエントランスの特殊召喚制限

手札誘発の中でも特に増殖するGとニビルは鬼門。特に妨害を受けずにテーマギミックの展開をするだけでも最低でも5回の特殊召喚を要求されるため、Gを投げられても止まるわけにはいかず、ニビル回避ラインで止めることもできない。うららも厳しいが、DAMAで初動パターンにトラブルサンが追加されたことで相対的にマシになった。

また、メインギミックであるEvil★Twinキスキル/リィラの蘇生効果を使用した場合、その後はターン終了まで悪魔族しかEXデッキから出せなくなるので、EXデッキに悪魔族以外のモンスターを採用しづらい。幸いリンクモンスターの悪魔族には各種トロイメアやライゴウなど強力なものがそれなりにいるものの、サイバースほど幅が広いわけでもない。

更に酷いのはエントランスを使用した場合で、こちらはEvil★Twin以外をEXデッキから特殊召喚できなくなる。Evil★Twinのみではどんなに回しても1ドロー1破壊までしかできず、打点も1100×2体とお世辞にも高いとは言い難い数値なので、自ターンの展開では極力頼りたくない。

 

【Evil★Twinsキスキル・リィラについて】

まずはテキスト。

特殊召喚・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2200/守2200
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドのリンクモンスター2体をリリースした場合のみ手札・墓地から特殊召喚できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
相手は自身のフィールドのカードが3枚以上の場合には2枚になるように墓地へ送らなければならない。
(2):自分の墓地に「キスキル」モンスター及び「リィラ」モンスターが存在する限り、
このカードの攻撃力・守備力は2200アップする。

 

イビルツインのエースカード(一応)。リンクモンスター2体さえ揃えれば何度でも出てこれる上、登場時に相手の盤面を残り2枚になるように削ることができ、おまけに条件さえ満たせば4400打点とそこらのエース級程度なら上から殴り倒せるだけのスタッツになる。

しかし、盤面を削る効果は相手が墓地へ送るカードを選ぶため、テキストの見た目ほどアドには繋がらない。それどころか、墓地へ送られた際の効果を起動されたり、1番除去したい高打点の耐性持ちを残されたり、そもそも除去できる場面≒相手の妨害札が豊富に存在する可能性が高いなど、まともに通らない場面の方が多いため、基本的には条件付きで4400打点になるバニラモンスターとして考えるべきカード。

そして何より厄介なのがカード名に「キスキル」「リィラ」の両方を含んでしまっている点。テーマ内のメインエンジンであるEvil★Twinキスキル/リィラの蘇生効果は相方が存在しない場合しか発動できないので、このカードが場に残る限り機能不全を起こしてしまう。Evil★Twinチャレンジ等でEvil★Twinを蘇生できれば効果は使えるが……。

基本的には入れても1枚、アーキタイプによっては採用しないことも多々あるちょっと残念なカード。

 

【イビルツイン罠について】

◆Evil★Twinチャレンジ

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の「キスキル」モンスターまたは「リィラ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、以下の効果を適用できる。
●自分フィールドのモンスターをリンク素材として「イビルツイン」リンクモンスター1体をリンク召喚する

専用蘇生効果のおまけにリンク召喚効果がついてくる通常罠。フィールドのモンスターが対象に取られた際に墓地のLive☆Twinを蘇生してリンク召喚することでサクリファイスエスケープしたり、場にEvil★Twinsキスキル・リィラがいる場合にこのカードで蘇生することで効果を起動しにいける。

特に発動に制約はないので使いやすい部類ではあるが、通常罠であるため少々遅いのが難点(速攻魔法ならなぁ……)

 

◆Evil★Twinプレゼント

通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドに「キスキル」モンスター及び「リィラ」モンスターが存在する場合
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「キスキル」モンスターまたは「リィラ」モンスター1体と、
相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスター2体のコントロールを入れ替える。
●相手フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。

「キスキル」「リィラ」の両方が存在する場合に発動でき、相手モンスターのコントロールを奪取するか、伏せカードをデッキバウンスできる通常罠。Evil★Twinキスキル/リィラの蘇生効果は相方が自分フィールドにいると発動できないため、このカードで片方のコントロールを相手に押し付けることで、もう片方の蘇生効果の起動条件を満たしつつ相手の展開の要や効果対象耐性を持たないエース級を奪うことが可能。

発動条件として「キスキル」「リィラ」の両方が場に存在しないといけない点がネック。

 

◆Evil★Twinイージーゲーム

永続罠
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「キスキル」モンスターまたは「リィラ」モンスター1体をリリースし、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの「キスキル」モンスターまたは「リィラ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、
リリースしたモンスターの元々の攻撃力分アップする。
●フィールドのカードを破壊する魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。

「キスキル」または「リィラ」をリリースすることで、場の「キスキル」「リィラ」の打点を底上げするか、フィールドのカードを破壊する効果を無効にできる永続罠。発動にリリースを要求するためEvil★Twinが2体並んでいる時や、Evil★TwinとEvil★Twinsが並んでいる時に発動することでEvil★Twinの蘇生効果の起動条件を満たしやすくなる。

打点アップ効果の方はEvil★Twinの元々の打点が1100なことを考えると基本的に使う場面はあまりない。一応Evil★TwinsをリリースすればEvil★Twinの打点を3300まで上げられるので、Evil★TwinとEvil★Twinsが同時に並んでいる時であれば使用は検討できるか。破壊無効効果は擬似的な耐性付与として使えるが、無効にするだけで破壊はしないので、モンスター効果や永続魔法罠による破壊を止めた場合は場にカードが残る点には注意。

 

テーマ内カードの採用枚数について 】

◆モンスター

  • Live☆Twinキスキル/リィラ→3

3積み確定。こいつがないと始まらない

  • Live☆Twinキスキル・フロスト/リィラ・トリート→0〜1

相方が場にいると手札から特殊召喚できる効果と、墓地から除外して1ドローor相手の打点ダウンが可能な下級。DAMA新規のLive☆Twinトラブルサンの登場により採用価値が上がった。トラブルサンを採用するなら1ずつ入れておくことでうららを貫通しやすくなる。素引きしたいカードではないので2枚目は過剰?

  • Evil★Twinsキスキル・リィラ→0〜1

暫定テーマ内エース。ただ、複数テーマ混合構築ではまず入らず、純構築でもピン挿しはなしではないものの、基本的に刺さる場面が少ないので採用しないことの方が多い。リンク4で制圧効果か耐性付きのテーマ専用エースください(切実)

◆魔法カード

「ライブツイン」「イビルツイン」魔法罠万能サーチ。条件が揃っていればEvil★Twinsもサーチ可能。特にデメリットもないので何も考えず3でOK

  • Live☆Twinエントランス→1〜3

手札コスト1枚でデッキから「キスキル」「リィラ」を1体リクルート。発動後はターン終了までEvil★TwinしかEXから出せなくなるデメリットがつくのでなるべく自分ターンには使いたくない。複数テーマでEXデッキを共有する想定なら1枚、純構築に近いなら2〜3

  • Live☆Twinトラブルサン→2〜3

発動時の効果処理で「ライブツイン」をサーチし、相手の召喚・特殊召喚に反応して200バーン+200キュアを発生させる永続魔法。発動に伴うデメリットも特にないが、永続魔法のため場を埋めることと、素キスキル/リィラをサーチした場合は召喚権が必要なことには注意。エントランスと合わせて4〜6枚になるくらいがちょうど良いか?

◆罠

  • Evil★Twinチャレンジ→0〜1

イビルツイン専用蘇生札。特にコストも必要なく、制約効果もないので素直に使いやすいが単体では盤面干渉能力に欠けるのが難点。完全純構築なら1枚入れても良いかも

  • Evil★Twinプレゼント→0〜1

単純に発動条件が厳しい。条件を満たせず腐る場面がそれなりにあるで複数積みは危険。

  • Evil★Twinイージーゲーム→0〜1

能動的にイビルツインを片方退かせるとはいえ、発動できる効果が全体的にしょっぱい……純構築ならピン刺ししても良いか……?

 

【イビルツインデッキと相性が良いカード/テーマ】

トリックスター

トラブルサンのバーン効果を踏まえて、バーン方面に特化する場合の選択肢。連続召喚、連続サーチを前提とするテーマ相手だと展開/サーチのたびにバーンが入るので行動を制限させやすく、展開途中にEvil★Twinリィラを蘇生して妨害も入れられる。

②エルドリッチ

永続魔法を特殊召喚に要求するエルドリッチ、対象を取らない除去が欲しいイビルツインでお互いの需要を満たしやすい。あと単純にエルドリッチのカードパワーが高い。

③ゼロ・デイ・ブラスター(+シャドウ・ディストピア)

闇属性リンクモンスターをリリースし、そのリンクマーカーの数だけフィールドのカードを対象に取って破壊する通常罠。単品でもリィラをリリースして2破壊で実質ゴドバになるが、シャドウディストピアを添えると相手のリンクモンスターをリリースして効果を起動できるようになる。

④禁じられた一滴

トラブルサンや効果対象に取られたイビルツインをリリースしながら効果無効を発動できるのは強み。枠に不都合がなければとりあえず3積みたい

⑤激流葬

モンスターの召喚→イビルツインの蘇生効果→激流葬でチェーンを組むことで、破壊耐性持ち以外を押し流しつつ盤面にイビルツインを維持できる。特殊召喚時効果が起動できなくなる点が惜しい。

⑥強欲で貪欲な壺

デッキ10枚除外して2ドロー。お馴染みお手軽ドロソ。EXデッキを飛ばせない都合上、強金や金謙を使えないので、壺を使いたいなら消去法でコレ一択になる。デッキトップ10枚除外はトラブルサンでサーチしたいフロストやトリートが飛ぶ危険性を考えると個人的にはあまり採用したくはないが……

 

【イビルツインデッキの構築案】

それらを踏まえた上で以下サンプルで3例ほど紹介。※デッキレシピはあくまで私が組んだ一例です。

①純構築

f:id:sena0920cs:20210418112150j:image

Evil★Twin罠やEvil★Twinsキスキル・リィラを採用する型。

○メリット

  • 誘発やメタカードに割ける枠が多い
  • サイバースリンクデッキとは異なり、トロイメアやライゴウを採用しやすい

○デメリット

  • 打点不足に陥りがち

 

②サイバース軸

f:id:sena0920cs:20210418110757j:image

○メリット

  • 最大15枚搭載可能な1枚初動で2破壊5300打点アクセスコードが立つ(サンプルレシピでは12枚)
  • 最強トラップカードのコンフリクトが採用できる

○デメリット

  • Evil★Twinの悪魔縛りがアンチシナジー
  • 身も蓋もない言い方をすれば【罠型コードトーカー】の下位互換

 

③バーン軸(トリックスター混合)

f:id:sena0920cs:20210418112933j:image

○メリット

  • 打点不足をバーン効果で補える
  • サーチ、ドロー、リクルートに反応してバーンできるので展開型のデッキに強くなる
  • ①の純構築から15枚入れ替えでこの型に切り替えも一応可能

○デメリット

  • 純構築と比較して誘発、メタカードに割ける枠は少なくなる
  • モンスター、魔法が共に増えるのでバックが薄くなりがち

 

【EXデッキの構成について】

色々な考え方があるが、現段階での結論は以下のセットの組み合わせが多分一番丸い。

ベース(必須)

  • Evil★Twinキスキル×3
  • Evil★Twinリィラ×2

アクセスコードセット

  • スプラッシュメイジ×1
  • トランスコードトーカー×1
  • アクセスコードトーカー×1

アーゼウスセット

  • セイントレア×1
  • ダウナードマジシャン×1
  • アーゼウス×1

マスカレーナセット

  • リンクディサイプル×1
  • リンクディヴォーティー×1
  • I.P.マスカレーナ×1
  • 閉ザサレシ世界ノ冥神orアストラム×1

悪魔族リンクセット

個人的にはベース+マスカレーナセット+悪魔リンクセット+アーゼウスorアクセスコードセットか……?

【結論】

下級がサイバース族だからと言って無理にサイバースリンクをしようとするな!持ち味を活かして悪魔リンクを軸にするべし!でも1枚からいけるのでスプラッシュメイジトランスコードアクセスコードのセットはとりあえず入れとけ!打点の低さはバーンで補うのも手!