イビルツインのEXデッキ構成について
前回の記事(→イビルツインデッキの構築理論 〜競うな、持ち味を活かせ〜 - ガバデュエル)でイビルツインデッキのEX構築について色々考えたが、昨日今日と考えて考えが変わった部分も多々あるので更新。
1. Evil★Twinキスキル/リィラの枚数
イビルツインデッキの主役と言っても過言ではない2体をいくつずつ採用するかという問題。
正直何も考えず3-3で採用したい……が、イビルツイン単品ではパワーに欠ける問題が依然としてあるため、汎用EXモンスターに頼らざるを得ない部分は否定できない。
そう考えた際、15枠しかないEXデッキのうちイビルツインだけで6枚(40%)を使用してしまうのは少々厳しいものがある。先行での展開を考えた際、キスキルの方が枚数的な優先度が上がるため、キスキル3リィラ2が無難か。
2. アクセスコード・トーカーの採用方法
言わずと知れた現代遊戯王最強ランク4モンスターの一角であるアクセスコード・トーカー。イビルツインの打点不足と対象に取れないモンスター対策を一挙に担える非常に優秀なモンスターなので是非とも採用したい……のだが、展開ルートを考えると一筋縄ではいかない部分もある。
メインデッキにサイバース族を擁するデッキの場合、真っ先に検討されるのは
サイバース族2体でスプラッシュ・メイジをリンク召喚
→スプラッシュ・メイジで素材に使用したサイバース族モンスターを蘇生し、トランスコード・トーカーをリンク召喚
→トランスコード・トーカーでスプラッシュ・メイジを蘇生し、アクセスコード・トーカーをリンク召喚
というルート。サイバース族2体さえ用意できれば展開できるルートであり、イビルツインであればサイバース族を2体用意することは別段難しくはない。
しかし、スプラッシュ・メイジは蘇生効果を使用後はサイバース族以外を特殊召喚できなくなり、トランスコード・トーカーに至っては蘇生効果を使う前にサイバース族以外を特殊召喚してしまうと蘇生効果が使えなくなってしまうため、アクセスコード以外のモンスターをそのターン出せなくなる可能性が高い。加えて、イビルツインでサイバース族2体を揃えようとすると、フィールドにモンスターが存在しない状態が必要になる。
つまり、アクセスコード1体だけが立った状態で相手にターンを渡すことになるが、同じ大型1体だけが棒立ちする状況であれば、セイントレアからダウナードを経由してアーゼウスを出す方が相手に干渉できる分使いやすい。以上の理由から、スプラッシュメイジから始動するルートはイビルツインのリンクギミックと実は相性があまり良くない。
別ルートとしてハリファイバーとセレーネを経由するルートもあるが、イビルツイン内にチューナーを特殊召喚できるギミックがないため、こちらも採用は難しい。
アクセスコード自体は突破力も高く採用したいカードではあるので、無理に展開ルートを固めるよりかはピン刺ししておいて出せる場面が来たら出す、くらいの気持ちで入れておくのが良いのかも。
3. I:Pマスカレーナを活用した展開について
手札にLive☆TwinキスキルとLive☆Twinリィラ・トリート、もしくはLive☆TwinリィラとLive☆Twinキスキル・フロストの組み合わせが揃えられる手札の場合、
キスキル(リィラ)召喚
→効果でリィラ(キスキル)リクルート
→トリート(フロスト)を自身の効果で特殊召喚
→キスキルorリィラを素材にリンク・ディサイプルリンク召喚
→リィラorキスキルを素材にリンク・ディヴォーティーをディサイプルのリンク先にリンク召喚(このターンリンク3以上のモンスターをリンク召喚できない)
→ディサイプル効果でディヴォーティーをリリース(1ドローして1枚デッキボトムへ戻す)
→リンクトークン×2でマスカレーナをディサイプルのリンク先にリンク召喚
→ディサイプルとフロスト(トリート)でEvil★Twinキスキル(リィラ)をリンク召喚
→Evil★Twinキスキル(リィラ)の効果でリィラ(キスキル)を蘇生
→Evil★Twinキスキル(リィラ)とリィラ(キスキル)でEvil★Twinリィラ(キスキル)をリンク召喚
→Evil★Twinリィラ(キスキル)でEvil★Twinキスキル(リィラ)を蘇生
という流れで、Evil★Twin2体とマスカレーナを両立した盤面が作成できる。
このギミックで何を出すかは状況次第ではあるが、候補として
- トロイメアユニコーン(手札コスト1枚で1枚デッキバウンス+1ドロー)
- トロイメアグリフォン(手札コスト1枚で魔法罠回収+1ドロー、非リンク状態の特殊召喚したモンスターの効果発動を封じる)
- ファイアウォールドラゴン(相互リンク状態のカードの数までフィールドのカードを対象に取って手札へバウンス)
- 破械雙王神ライゴウ(キスキルの効果でリィラを蘇生すれば、リィラの破壊効果に反応して追加でもう1体破壊可能)
- 双穹の騎士アストラム(対象耐性持ちかつ擬似的な戦闘破壊耐性持ちの3000打点)
- 閉ザサレシ世界ノ冥神(擬似的な超融合内蔵。対象を取らない効果を受け付けず、着地時に相手フィールドのモンスターの効果を無効化し、蘇生効果を含む効果を無効化できる)
などが挙げられる。
トロイメア系列とライゴウ、閉ザサレシ世界ノ冥神は悪魔族モンスターなのでEvil★Twinの制約に引っ掛からない点が長所。耐性面ではアストラムと閉ザサレシ世界ノ冥神が飛び抜けて優秀。
これらのモンスターを何体か採用しておき、状況に応じて使い分けられるようにしておきたい。
4. 天霆號アーゼウスの採用について
イビルツインはレベル2モンスターを容易に並べられるので、ランク2モンスターをエクシーズ召喚からアーゼウスに繋げやすい。2素材アーゼウスでも最低盤面のリセットは可能、4素材あればかなりの確率で盤面を更地にしてから自分にターンが回ってくる。是非とも採用したい。
一番使いやすいのはやはり神騎セイントレア→ダウナード・マジシャン→天霆號アーゼウスのルートだろうか。セイントレア自体に戦闘破壊耐性がついているため、自爆特攻してから4素材アーゼウスを出すことができる。
セイントレア自体は昨今の需要の高まりもあってシングル価格が高騰気味なので、お財布的に採用が厳しい場合は以下も候補に上がるか。
- アーマー・カッパー(水属性サイキック族ランク2。手札コストを要求するが、自身のモンスターに戦闘破壊耐性付与とその戦闘で発生するダメージを0にする効果を持つ。効果発動にエクシーズ素材を要求しない)
- 幻影騎士団カースドジャベリン(闇属性戦士族ランク2。相手モンスター1体の効果を無効にし、攻撃力を0にできる。効果発動にエクシーズ素材を要求するため、4素材アーゼウスには使えない)
5. エクストラデッキ構築例
以上を踏まえて、私なりに考えたエクストラデッキの構築例を紹介したい。
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リンク・ディヴォーティー×1
リンク・ディサイプル×1
I:Pマスカレーナ×1
Evil★Twinキスキル×3
Evil★Twinリィラ×2
トロイメア・ユニコーン×1
アクセスコード・トーカー×1
双穹の騎士アストラム×1
破械雙王神ライゴウ×1
神騎セイントレア(アーマー・カッパーでも可)×1
ダウナード・マジシャン×1
天霆號アーゼウス×1
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打点要員としてアクセスコードを採用しているが、手札1枚から繋げられるスプラッシュメイジを使用したルートは採用していないため、出しづらいと感じた場合はトロイメア系列のリンクモンスターなどに変えてしまうのも手。
6. その他雑感
サイバース族を擁するテーマでありながら、その性質上スプラッシュメイジなどから繋がるギミックが使いづらいので、悪魔族リンクモンスターを採用したり、マスカレーナで相手ターンにリンク召喚するなどの工夫が必要。ただ、初動の安定しやすさなども相まって非常にポテンシャルの高いリンクテーマであることは疑いようがないので、今後も色々と試していきたいところ。
…………やっぱりイビルツイン専用の高リンクモンスターが欲しい(強欲で貪欲な壺)